デイリーニュース

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2006年11月17日

オープニング・セレモニー、『三峡好人』舞台挨拶

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サポーターと関係者の尽力を得て準備を進めてきた東京フィルメックスが、ついにオープニングの日を迎えた。東京国際フォーラムホールCの会場は、17日夕刻からザワザワと人が集まり始めた。海外を含む多くのメディア関係者や支援企業の方も来場する芸能イベントにしては落ち着いた雰囲気と静かなざわめきを作り出しているのは、ほんとに映画が好きで足を運んできたひとが多いからに違いない。注目のゲストも迎えたオープニングセレモニーの様子をお伝えしよう。

司会はJ-WAVEの福ノ上達也さん、まずは林加奈子ディレクターの開会宣言。晴れやかな舞台、いつもの明るさに緊張の表情を纏った林ディレクターが進み出て日英両語で。「皆様ご来場有り難うございます。34本の素晴らしい映画に支えられて今日のこの日を迎えることができました。事務局は『世界でいちばん楽しい映画祭』を創るプロ集団を目指して準備を進めてきました。ご支援ご協力をいただいた全ての皆様、今日の会場の皆様、サポーターズ会員の方々に心からお礼申し上げます。どうぞ一本でも多くご覧ください。映画祭の命は充実したプログラムです。それでは、ここに第7回東京フィルメックスの開会を宣言いたします」

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続いて、市山尚三プログラム・ディレクターがコンペティション部門の審査員を紹介した。日本から諏訪敦彦監督、映画編集者の大島ともよ氏、米国から映画評論家のクリス・フジワラ氏。韓国のプロデューサー、オ・ジョンワン氏は明日来日すると紹介された後で、今回審査委員長を務めるキム・ドンホ氏の挨拶。氏はプサン映画祭ディレクターとして長くアジア映画の発展に寄与してきた重鎮だが、好々爺の面持ちに映画を深く愛し活動してきた経験がにじむ。「こんにちは。今回ご招待くださった古くからの友人である林ディレクターに心から感謝します。東京フィルメックスはプサン映画祭に少し遅れてスタートしましたが、日本の枠を超えて、その作品選択の確かさとプログラムの質の高さで世界各国から高い評価を受けています。林・市山両氏に尊敬の意を表します。今回も素晴らしい審査員の皆さんと映画を観て楽しい時を過ごしています。東京フィルメックスの益々の発展のために皆様の積極的なご協力をお願いします」

そしていよいよメインゲストの登場。オープニング上映作品「三峡好人」のジャ・ジャンクー監督の舞台挨拶。ベネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得した監督だが慎ましやかに、「再び東京に来てフィルメックスに参加できたことはとても嬉しく、今日のこの日を期待していました。私にとって今年は、短編を撮り始めてから10年目、長編が5作目という記念の年です。この間日本の友人に大変お世話になりました。とりわけオフィス北野の方達にお礼を申し上げたい。制作上でいちばん困難な時期に彼らに支持してもらったからです。この場を借りて応援してくれた方達に心からお礼申し上げます。謝謝」

ジャ監督の脇に楚々と立つのは、「三峡好人」主演女優のチャオ・タオ。墨色のドレスにショートブーツの姿は、堂々とした演技に似合わない初々しさをたたえている印象だ。「初めて来日しこの映画祭に参加しました。皆様よろしくお願いします。この作品が日本の先輩の方々や観客の皆様に気に入っていただけることを願っています」

セレモニーは、ホールの前方に陣取った多くの撮影班によるフォトセッションとなり、壇上の審査員各氏とゲストが満員の観客の熱い拍手を浴びた。さあ、第一作目の上映の幕開け、そして10日間の素晴らしい映画の祭りが始まった。

(取材・文:山口紀江)

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投稿者 FILMeX : 2006年11月17日 19:30


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