2006年11月23日
『幸福』舞台挨拶
『バッシング』で第6回東京フィルメックス最優秀作品賞を受賞した小林政広監督が、再び有楽町朝日ホールに登場。監督の他、元ARBの歌手として多くのミュージシャンからも支持を受け、俳優活動もめざましい石橋凌、主に舞台女優として活躍し、今回映画初出演の桜井明美、多くのCMで活躍する橘実里が続々と登壇し、舞台挨拶が行なわれた。
まずは小林政広監督が「本日はご来場ありがとうございました。プレミア上映というのは、東京でのプレミア『BOOTLING FILM-海賊版』以来二度目になります。今回は大変緊張しています」と挨拶。
続いて、主演の石橋凌。『殺し』(第53回カンヌ国際映画祭“監督週間”正式出品)以来、監督とは2度目のタッグとなる。
「前回も今回も同じ北海道での撮影でした。小林監督の現場は、常に少数精鋭という体制で、楽しんで挑めました」
次に主演女優、桜井明美。映画初出演となった今回の演技について聞かれると、「<芝居作り>に関しては、舞台も映画も違いはありませんでした。監督が作品の空気を作って下さいましたので、撮影2日前から現地入りしたことで、早くその空気に馴染むこともできました」。
最後に橘実里。「監督の撮影現場での空気感が大変心地よく、楽しく演じることができました」
再び小林監督。
「今回は製作会社(D two gate)の協力を得て、資金的な余裕があったので、10日位で撮影をすることができました。リハーサルよりも、とにかく俳優さん達に早く現場に馴染んでもらうことに重要性を置いています。それこそが、映画撮影の真髄だと思っています」
いつもは1週間ほどで撮影を終えるという。「時は金也と言いますから。ですから、10日間は長いスパンと考えます」
インディペンデント作品を撮り続けてきた、小林監督らしい逸話が披露され、なごやかな雰囲気のうちに、舞台挨拶は終了した。
(取材・文:野口友紀)
投稿者 FILMeX : 2006年11月23日 18:00