TOKYO FILMeX

モダンで反骨精神に溢れ、日本映画の新境地を開拓した岡本喜八監督（1924～2005）の初期～中期の12本を特集します。軽快なテンポを持ち味として独創的に映画の面白さを追求した、今なお斬新で、何度見ても発見のある傑作群は、海外から岡本監督への評価を高めるきっかけとなるでしょう。ニュープリント上映（『肉弾』を除く）。全英語字幕付き。

岡本喜八　プロフィール

1924年鳥取県生まれ。43年に演出助手係として東宝に入社するが、すぐに徴兵される。戦後に復職し、谷口千吉、マキノ雅弘、成瀬巳喜男などの助監督を務める。58年『結婚のすべて』で監督デビュー、59年『独立愚連隊』が大ヒット。娯楽作を量産して才能を発揮。68年に『肉弾』をATGで発表。74年に喜八プロダクションを設立し、『ジャズ大名』（86）や『大誘拐』(91)など質の高い娯楽作品を作り続ける。また、一貫して、体験に裏打ちされた戦争への鋭い批判をこめている。2005年２月19日に81歳で食道がんのため逝去。監督作品は全39本。ユーモア溢れるストーリー、軽快なテンポ、独創的なカメラワークなどの個性は、“喜八タッチ”と呼ばれ、多くのファンを魅了する。