2005年02月01日
第23回ファジル国際映画祭 開催
23rd Fajr International Film Festival Programs
2005/1/31-2/10
http://www.fajrfilmfest.com/index-eng.htm
イランの首都テヘランで開催されているファジル国際映画祭が、１月３１日より開幕する。イランの国家的事業の一つであるこの映画祭では、毎年３０本前後ものイラン映画の新作がプレミア上映されており、世界の映画関係者の注目を集めている。
ファジル映画祭には、各種のコンペティション部門が設けられているが、メインは、イラン映画のみを対象とした国内コンペティションと、外国映画を含めた国際コンペティションである。国内コンペでは、作品賞や監督賞などの他にも、撮影や編集、音楽などの技術スタッフの各賞も選考しており、イラン版アカデミー賞とも言える盛り上がりをみせている。
今年からスピリチュアル・シネマ、アジアン・シネマという２つのコンペティションが新設された。これらの部門にどのような作品が集められたかというのも、映画祭の成功を判断する上でも興味深い。
今回、プレミア上映されるイラン映画のうち、日本でも馴染みの深い名前を挙げるならば、『運動靴と赤い金魚』や『少女の髪どめ』などのマジッド・マジディ"The Weeping Willow"、『風の絨毯』などのカマル・タブリズィー"A Piece of Bread"、昨年のイラン映画祭2004で『低空飛行』が紹介されて、来日も果たしたエブラヒム・ハタミキア"The Color Purple"などが、国内コンペティションで上映される。
日本映画は、萩生田宏治『帰郷』が、各国の映画祭で話題になった作品を集めた"Festival of Festivals"で、菅原浩志『ほたるの星』がスピリチュアル・シネマ、栗山富夫『ホーム・スイートホーム２』がアジアン・シネマで上映される他、『呪怨』の清水崇によるハリウッド版リメイク『The Grudge』が特別上映部門で、ホウ・シャオシェン『珈琲時光』が国際コンペティションで上映される。
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※日本映画およびアジア映画の上映作品リスト
■コンペティション部門
●Competition of Iranian Films
『Aida, I Saw Your Father Last Night』（Rasoul Sadre Ameli）
『A Piece of Bread』（Kamal Tabrizi）
『The Color Purple』（Ebrahim Hatamikia）
『Too Faraway, Too Close』（Reza Mirkarimi）
『The Weeping Willow』（Majid Majidi）
など、イラン映画 全２２本
●Iranian Films (Guest)
『Edelweiss』（Kiumarss Pourahmad）
など、イラン映画 全１１本。ノンコンペ。
●International Competition
『Boats out of watermelon Rinds』（Ahmet Ulucay Turkey）
『珈琲時光』（ホウ・シャオシェン Japan / Taiwan）
『The Elegy of Snow』（Jamil Rostami Iran）
『ラヴァーズ』（チャン・イーモウ China / Hong Kong）
『The Parking Attendant in July』（An Zhanjun China）
『Stone Blossoms』（Azizollah Hamidnejhad Iran）
『雲が出るまで』（Yesim Ustaoglu France / Germany / Greece / Turkey）
『Wake Up, Arezu!』（Kianoush Ayari Iran）
『Weeping Willow』（Majid Majidi Iran）
＊国内コンペ以外のセクションでも、国内コンペに参加している作品が重複してエントリーされている場合がある。
●Competition of Spiritual Cinema
『A Peace of Bread』（Kamal Tabrizi Iran）
『Baba Aziz』（Naser Khamir Iran）
『ほたるの星』（菅原浩志 Japan）
『鏡の中へ』（キム・ソンホ South-Korea）
『Too Faraway, Too Close』（Reza Mirkarimi Iran）
●Competition of Asian Cinema
『へだたり』（Shyamaprasad India）
『ホーム・スイートホーム２』（栗山富夫 Japan）
『The Color Purple』（Ebrahim Hatamikia Iran）
『Earth & Ashes』（Atiq Rahimi Afghanistan / France）
『ハノイの１２日間』（Bui Dinh Hac Hanoi）
『ホームラン』（Jack Neo Singapore）
『I Saw Your Father Last Night ,Aida』（Rasoul Sadre Ameli Iran）
『マッハ!!!!!』（Prachya Pinkaew Thailand）
『Passages』（Yang Chao China）
『The Path』（Rajiv Vijaya Raghavan India）
『The Elegy of Snow』（Jamil Rostami Iran）
『清風明月』（Kim Eui - Suk Korean）
『Two Great Sheep』（Lui Hao China）
『Visitor』（Bassam Al-Thawadi Bahrain）
『Waiting For The First Train』（Wonik Lee Korea）
『Zaman, Man from the Reeds』（Amer Alwan France / Iraq）
『Hum Eik Hain』（Syed Noor Pakistan）
全１７本
■国内コンペ、イランコンペには、それぞれ短編部門も併設されており、上に挙げた部門の他に、
- Competitions of Iranian First and Second Films
- Competitions of Documentary Films (The Eye of Reality)
の２つのコンペティション部門がある。
■特別上映（Special Screening） ＊ノンコンペ
●Festival of Festivals
『Bitter Dream』（Mohsen Amir Youssefi Iran）
『The Fly Up』（Marat Sarulu Kazakhstan）
『帰郷』（萩生田宏治 Japan）
『ルオマは１７歳』（Zhang Jiarui China）
●Special Screenings
『The Grudge』（清水崇 Japan , USA）
『香港国際警察』（Benny Chan Hong Kong）
『チューブ』（Baek Woon-Hak Korea）
特別上映には、上に挙げた部門の他に、
- Cinema and Politics
- Special Visual Effects in World Cinema
- Nights of Silent Films
- Cinema Hour
などがある。
（報告者：岡崎 匡）
投稿者 FILMeX : 2005年02月01日 18:00
