事務局だより

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2006年12月11日
上映回数について - 林 加奈子ディレクター (7)

フィルムセンターでの岡本喜八特集の場合のように、12本それぞれ2回ずつの上映が決まっている場合などのように、それで企画を進めている時は別として、新作のほうでは作品によって一回しか上映がないものが幾つか出てきてしまっています。私たちとしてもできることなら最低2回は上映したいところなのですが、これは現実的には枠の問題というよりも、作品の権利保有者から映画祭での上映許諾を得る時の条件として「一回上映」で、という場合があるのです。これは、この後に日本での配給会社が決まって公開する際に、その会社にとって東京フィルメックスで2回も上映していては良くないかもというご判断があるのかもしれません。

映画祭は期間中の上映がプレミアのため、期間前に試写などをすることが余り無いので、期間中の評判や盛り上がりで2回目3回目と上映を重ねるごとにお客様が増えていくというのが、美しい現象ではあるのですが、如何せん事務局の希望だけでは簡単に決行できないわけです。実際にカンヌでは、作品によっては公式上映が一回だけという作品もあります(でもマーケットでは何回も上映していますが)。また、ベルリン映画祭は、一般の観客が参加できる世界最大の国際映画祭ですが、全部で5回ほどの上映が行われている作品もあり、観客の人気の程が如実にうかがえます。

他の映画祭では、受賞作品を最終日にリピートする形式を採っているところもありますが、これについても、もちろん権利保有者には許諾を取らないとなりません。

投稿者 FILMeX : 2006年12月11日 14:15



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