丸の内文化力 三菱地所 国連UN excite ism DMM.com ポカリスエット ECC 日本芸術文化振興会 カナダ アニエスベー Ring Ring バンダイビジュアル エールフランス航空 松竹 BERLINARE TALENTS ARTS COUNCIL TOKYO 東京都 TALENTS TOKYO





» 事務局からお知らせ


» レポート


» イベント・上映情報


» デイリーニュース


» ブロードキャスト


ニュース

世界の映画祭第63回カンヌ国際映画祭レポート


TOKYO FILMeX (2010年8月24日 19:37)

img-824190334-0001.jpg

作品の多様性を守る砦に--今年のカンヌ国際映画祭から
 
"ハリウッド化"が進む中で観る側に異なる視点を提供
 
 先月23日に閉幕した第63回カンヌ国際映画祭は、均質化に向かう世界の中で映画祭こそが多様性を守り抜く最後の砦となっていることを実感させた。日本から唯一、コンペティション部門に参加した北野武監督「アウトレイジ」(6月12日公開)は受賞を逃したが、「ちょっと進化したかな」と監督が会見で語った"新しいスタイルへの挑戦"を観客は熱烈な拍手で讃えた。そのコンペ部門で最高賞パルム・ドールに輝いたのは、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の「ブンミおじさん」。生者と死者、現世と異界が共存する幻想的な物語がタイ映画史上初となる栄冠を勝ち取った。
 審査委員長のティム・バートンは会見で「普段では観られない映画によって、違った視点を獲得できるのが映画祭だ。この世界はますます小さく、西洋化、ハリウッド化されている。しかし、この映画には私が見たこともないファンタジーがあり、美しく奇妙な夢のようだった」と授賞理由を説明。これは"なぜ、いま映画祭が必要とされるのか"という問いへの明快な回答とも思える。
 ここ最近、独立系作品をめぐる苦境が喧伝されている。一握りのヒット作に観客が集中するため、アート映画の配給会社も、ミニシアターと呼ばれる映画館も息切れを起こしている。その結果、ネットやデジタル放送、DVDにより鑑賞の選択肢が増えたように見える一方で、映画館で公開される映画の幅が狭くなるような、ねじれ現象が起きている。本来なら、映画館で様々な種類の映画が上映されて観客が集まる状況が理想だが、現状ではその役割を映画祭に求める声が年々高まっている。
 世界の映画祭の中でも抜群に発信力の高いカンヌでは、難解な表現の実験的作品や開幕作「ロビンフッド」のような娯楽大作も、キャリアの有無や製作費の多寡に関係なく複数の上映部門において分け隔てなく上映される。この幅広さが映画祭の魅力であり、生命線といってよい。たとえば、メインのコンペ部門とは別に設けられた「ある視点」部門の開幕作は現在101歳のポルトガルの重鎮マノエル・ド・オリヴェイラ監督の最新作。一方で同部門で上映されたカナダのグザヴィエ・ドーラン監督は長編2作目の弱冠20歳。両監督ともに高い評価を得た。
 翻ってコンペに視点を戻すと、欧米やアフリカにおける戦争やテロをテーマに描いた社会派作品が多かったとも言われたが、まさに動乱の渦中のタイから参加した「ブンミおじさん」からは直接的に国内の混乱の影響は読み取れない。同作の快挙は、審査員団が数々の社会派作品の力量と意義を認めたうえで"映画表現の多様性"を支持した決意表明にほかならない。
 その点において、「アウトレイジ」がコンペに参加していた意味は非常に大きく、そこにカンヌの矜持を感じさせる。「何百本もの映画の中から、カンヌのコンペに選ばれることそのものが栄誉である」と北野監督も語る。作家性を残しつつ暴力と娯楽性にあふれた同作が、アクの強い他の作品に決して埋没することなく、ひときわ個性的な光を放っていたことは、観客の熱狂に証明されている。多様性は時に自分の思いもよらない世界を見せてくれる。この出会いこそが映画祭だ、とも思う。
(報告者:東京フィルメックス/岡崎 匡)
 
*2010年6月11日(金) 公明新聞より転載






フィード RSS

【2015年6月】
日  月  火  水  木  金  土 
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

【最新情報】
レポート【レポート】みんなでウルトラお絵かき!ワークショップ付き親子特別鑑賞会
お知らせみんなでウルトラお絵かき! ワークショップ付き親子特別試写会 参加者募集中
お知らせ平成26年度競輪補助事業完了のお知らせ
お知らせ登壇ゲスト追加情報(11/28)
お知らせ登壇ゲスト追加情報
お知らせ朝日ホール上映作品のキャンセル待ち整理券配布予定について
お知らせ15日(土)午前10時より、完売作品の追加発売決定!
お知らせ単行本発売&記念トークイベント開催決定!
お知らせチケット情報、掲載中(今年からの変更点あり)
お知らせ『ジャ・ジャンクー、フェンヤンの子』(ウォルター・サレス監督)、サプライズ上映決定!

【カテゴリー別に読む】
事務局からお知らせ (399)
レポート (12)
イベント・上映情報 (49)
世界の映画祭だより (60)

【月別 バックナンバー】
2015年3月 (1)
2015年2月 (1)
2015年1月 (1)
2014年11月 (4)
2014年10月 (6)
2014年9月 (3)
2014年4月 (2)
2014年3月 (1)
2014年2月 (3)
2014年1月 (1)
2013年12月 (3)
2013年11月 (18)
2013年10月 (6)
2013年9月 (2)
2013年8月 (2)
2013年4月 (1)
2013年2月 (4)
2013年1月 (1)
2012年12月 (3)
2012年11月 (11)
2012年10月 (2)
2012年9月 (7)
2012年8月 (4)
2012年4月 (1)
2012年2月 (3)
2012年1月 (3)
2011年12月 (2)
2011年11月 (20)
2011年10月 (12)
2011年9月 (5)
2011年8月 (6)
2011年7月 (1)
2011年6月 (1)
2011年5月 (2)
2011年4月 (1)
2011年3月 (3)
2011年2月 (1)
2011年1月 (6)
2010年12月 (2)
2010年11月 (12)
2010年10月 (13)
2010年9月 (5)
2010年8月 (4)
2010年7月 (1)
2010年5月 (1)
2010年2月 (2)
2010年1月 (1)
2009年12月 (11)
2009年11月 (16)
2009年10月 (22)
2009年9月 (17)
2009年8月 (6)
2009年7月 (4)
2009年6月 (2)
2009年4月 (6)
2009年3月 (1)
2009年2月 (11)
2009年1月 (6)
2008年12月 (1)
2008年11月 (20)
2008年10月 (7)
2008年9月 (5)
2008年8月 (1)
2008年7月 (5)
2008年6月 (3)
2008年5月 (4)
2008年2月 (1)
2008年1月 (1)
2007年12月 (2)
2007年11月 (17)
2007年10月 (10)
2007年9月 (5)
2007年8月 (6)
2007年7月 (7)
2007年6月 (2)
2007年5月 (8)
2007年4月 (18)
2007年3月 (8)
2007年2月 (2)
2006年12月 (14)
2006年11月 (17)
2006年10月 (5)
2006年9月 (2)
2006年6月 (2)
2006年5月 (6)
2006年4月 (4)
2006年3月 (2)
2006年2月 (1)
2005年11月 (7)
2005年10月 (5)
2005年9月 (3)
2005年7月 (1)
2005年6月 (4)
2005年5月 (4)
2005年4月 (1)
2005年3月 (4)
2005年2月 (2)
2005年1月 (1)
2004年11月 (1)
2004年7月 (3)
2004年4月 (2)

「ニュース」内で検索


Back ←↑ Top





KEIRIN.JP夢への補助輪本映画祭は公益財団法人JKAによる「競輪公益資金」の補助を受けて開催します。

開催アーカイブ
サイト内検索 by Google

●お問い合わせ ●プライバシーポリシー ●リンクについて ●プレス
●第15回東京フィルメックス・チラシ(PDF)

© TOKYO FILMeX 2014