上映作品

『ソクチョの冬』★
Winter in Sokcho(Hiver à Sokcho)

東京フィルメックス・コンペティション

作品詳細

フランス、韓国 / 2024 / 104分
監督:コウヤ・カムラ( Koya KAMURA )

スアは韓国北東部の海辺の町、ソクチョにある小さなホテルで働いている。ソウルから数か月前に故郷に戻った彼女は、ソウルでモデルになりたいと思っているボーイフレンドのジュノと半同棲中。しかし、彼女の慎重に構築された日常は、ロシュディ・ゼムが演じる、ある程度名の知れたフランス人アーティスト、ヤン・ケランドの到着によって乱されてしまう。生前にフランス人の父親に捨てられた経験を持つスアは、ケランドと出会い、長い間彼女の中に埋もれていた感情と疑問を再び芽生えさせる……。エリザ・スア・デュサパンによる同名小説の映画化作品である本作は、若い女性のアイデンティティの探求と受容の過程を繊細かつ親密に捉えた作品。冬のソクチョというロケーションの持つ魅力に加え、アニエス・パトロンによる抽象的なアニメーション・シークエンスの導入も大きな効果をあげている。日系フランス人監督、嘉村荒野の初長編作品で、トロント映画祭のプラットフォーム部門での初上映後、サン・セバスチャン映画祭の新人監督部門でも上映された。

© Gareth Cattermole

監督:コウヤ・カムラ( Koya KAMURA )

パリで生まれ育ったフランス・日本人監督。パリ第7大学で映画を学んだ後、東京の慶應義塾大学に進学。2007年にフランスのVIACOMグループ(MTV、GameOne)でキャリアをスタートし、その後、2008年にウォルト・ディズニー社にクリエイティブプロデューサー兼ディレクターとして入社。

劇映画としてのデビュー作は福島県の立ち入り禁止区域を舞台にした2019年の短編映画「Homesick」で、主要な国際映画祭で高い評価と賞を受賞し、2021年のセザール賞にも選出された。

2023年にロシュディ・ゼムとベラ・キムをキャスティングし、初長編監督作となる『ソクチョの冬』を監督し韓国で撮影した。現在は福島を舞台にしたダークなフィルムノワールである、長編第2作『Evaporated』を企画開発中。

上映スケジュール

11月27日(水)18:35 -

丸の内TOEI

ゲスト

コウヤ・カムラ(監督)

12月1日(日)21:25 -

ヒューマントラストシネマ有楽町

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