上映作品

『無所住』
Abiding Nowhere(無所住)

特別招待作品

Photo by Claude Wang

作品詳細

台湾、アメリカ / 2024 / 79分
監督:ツァイ・ミンリャン( TSAI Ming-Liang )

マレーシア出身の台湾の巨匠ツァイ・ミンリャンの演出、リー・カンションの主演による「行者(Walker)」シリーズの第10作目。9作目の『何処』に続き、アノンも出演している。スミソニアン国立アジア美術館の委託を受けて制作された作品で、同美術館のあるワシントンDCの街やフリーア美術館を舞台に、有名な文学作品『西遊記』の着想源となった7世紀の仏僧玄奘(三蔵法師)の中国からインドへと至る巡礼の旅からインスパイアされた、非常にゆっくりとした修行僧の歩みが捉えられている。ベルリン映画祭のベルリナーレ・スペシャル部門で世界初上映された。

Photo by Claude Wang

監督:ツァイ・ミンリャン( TSAI Ming-Liang )

1957年、マレーシアに生まれる。1992年、長編デビュー作『青春神話』(92)がベルリン映画祭でプレミア上映される。第2作『愛情萬載』(92)でヴェネチア映画祭金獅子賞を受賞し、ベルリン映画祭でも『河』(96)が審査員特別賞を受賞したことにより、メジャーな映画監督としての地位が固まった。今までの長編映画は全て世界三大映画祭で出品され、そのうち5作品はFRIPESCI賞を受賞。2009年、『ヴィザージュ』(09)はルーブル美術館に収蔵された初めての劇映画となった。

近年、ツァイは美術界からも注目を集め、様々な展覧会やフェスティバルへ招待されており、「Hand-sculpted Cinema」や「The removal of industial process from art making」といった美的理念を提唱している。

2012年に「行者」シリーズを開始し、完成された10作品は世界中のアートフェスティバルやギャラリーで上映された。一方、台湾では、ツァイは「Art Museum as Cinema」、「The Auther’s Intended Way of Viewing」といったコンセプトを提唱し、過剰に商業化した映画産業とのバランスをとるための新しい映画の見方を紹介している。

上映スケジュール

11月25日(月)10:50 -

丸の内TOEI

12月1日(日)17:20 -

丸の内TOEI

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