上映作品

『何処』
Where(何處)

特別招待作品

Photo by Claude Wang

作品詳細

台湾 / 2022 / 91分
監督:ツァイ・ミンリャン( TSAI Ming-Liang )

2022年11月から2023年1月にかけてパリのポンピドゥー・センターにて開催されたツァイ・ミンリャン監督の全面的なレトロスペクティブと展覧会「Une Quête」に合わせて制作された「行者(Walker)」シリーズの第9作。『日子』(2020)に出演していたAnong Houngheuangsyが行者役のリー・カンションと共に主演しており、パリの賑やかな街で行者と出会う自分自身を演じている。本作のプロデューサーによれば、ツァイ監督は「行者」10作目の『無居住(Abiding Nowhere)』と本作を姉妹作のように考えており、どちらかというと本作の方が順番的には後に来るのだという。ポンピドゥー・センターの大きな空間の床に置かれた非常に大きな白いキャンバスのような布にAnong Houngheuangsyが木炭のようなもので何本もの線を描き、その脇を行者が非常にゆっくりと歩いていく。その動きの極度なスローさにも関わらず、両者の邂逅はとてもスリリングだ。

Photo by Claude Wang

監督:ツァイ・ミンリャン( TSAI Ming-Liang )

1957年、マレーシアに生まれる。1992年、長編デビュー作『青春神話』(92)がベルリン映画祭でプレミア上映される。第2作『愛情萬載』(92)でヴェネチア映画祭金獅子賞を受賞し、ベルリン映画祭でも『河』(96)が審査員特別賞を受賞したことにより、メジャーな映画監督としての地位が固まった。今までの長編映画は全て世界三大映画祭で出品され、そのうち5作品はFRIPESCI賞を受賞。2009年、『ヴィザージュ』(09)はルーブル美術館に収蔵された初めての劇映画となった。

近年、ツァイは美術界からも注目を集め、様々な展覧会やフェスティバルへ招待されており、「Hand-sculpted Cinema」や「The removal of industial process from art making」といった美的理念を提唱している。

上映スケジュール

11月25日(月)12:50 -

丸の内TOEI

12月1日(日)15:00 -

丸の内TOEI

note