上映作品

『命は安く、トイレットペーパーは高い』
Life is Cheap... but Toilet Paper is Expensive

特別招待作品

作品詳細

アメリカ / 1989 / 85分
監督:ウェイン・ワン( Wayne WANG )

ビッグ・ボスなる人物に渡すブリーフケースを託されて、サンフランシスコから香港へやってきた青年。ところが彼に会う手だてがないままに、いたずらに時間だけが過ぎていく...。香港ギャングやファム・ファタールが登場する、ネオノワールの設定を借りて構築された“ドキュ・フィクション”映画。ウェイン・ワン監督の冴えわたる演出もさることながら、1980年代後半当時の香港の猥雑な魅力と共に、中国への返還を数年後に控えた状況での政治的・思想的切迫感を否応もなく感じさせるのが興味深い。1989年に製作され、日本ではユーロスペースの配給により、中国への香港返還に合わせて1997年7月に劇場公開された。今回のデジタル修復版はワン監督自身による2021年の最終カットに準拠したもの。オリジナル公開バージョンの35㎜フィルムから4K解像度によるデジタル修復作業が行われ、そこに1996年に香港で撮影された追加映像が組み込まれている。

監督:ウェイン・ワン( Wayne WANG )

父親が大好きだった映画スター:ジョン・ウェインにちなんで名付けられ、香港で生まれ育つ。17歳の時、両親が医学校への進学を期待してアメリカへの移住を手配したが、芸術に傾倒し、オークランドおカリフォルニア美術大学で映画とテレビについて学ぶ。

1980年代初頭に『Chang is Missing』(1982)、『Dim Sum: A Little Bit of Heat』(1985)、『夜明けのスローボート』(1989)といった監督作で革新的な監督としての評価を確立。

メインストリームで制作した『ジョイ・ラック・クラブ』(1993)や『メイド・イン・マンハッタン』(2002)、インディペンデント系でも『スモーク』(1995)や『地上より何処かで』(1999)といった作品で最も知られている。 また、2007年に『千年の祈り』がサンセバスチャン映画祭が最高賞のゴールデンシェル賞やサンディエゴ・アジアン映画祭で2016年に生涯功労賞を受賞している。現在、サンフランシスコとニューヨークを拠点としている。

上映スケジュール

11月26日(日)17:10 -

有楽町朝日ホール

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