上映作品

『地獄に落ちた者たち』
The Damned

特別招待作品

作品詳細

イタリア、ベルギー、アメリカ、カナダ / 2024 / 89分
監督:ロベルト・ミネルヴィーニ( Roberto MINERVINI )

1862年、北軍の志願兵部隊が北西部の辺境を偵察する任務を与えられる。彼らは、若者、年配者、神を恐れる者、神を恐れない者など、あらゆる階層の多様な集団だった。彼らの多くに共通しているのは、銃を撃った経験が殆どなく、ましてや人を殺したことなどないということだ。ただ、彼らが長い間本当に戦わなければならない敵は、退屈であり、北西部の厳しい気候だった。彼らは神の存在に疑問を抱き、善と悪の概念について議論し、高まる幻滅感を理解しようとするが……。これまで20年以上に渡ってアメリカの見過ごされてきた辺境を描き続けてきたイタリア出身の映画監督ロベルト・ミネルヴィーニが、同国の南北戦争に目を向けた最新作。アメリカという国のアイデンティティを形作ってきた信仰、夢や希望、階級、そしてコミュニティといった要素が、これまでのミネルヴィーニの作品と同様に、この時代劇でも少し形を変えて探求されている。カンヌ映画祭のある視点部門で初上映され、同部門で監督賞を受賞した。

© Olga-Prudka

監督:ロベルト・ミネルヴィーニ( Roberto MINERVINI )

ロベルト・ミネルヴィーニは、イタリア出身でアメリカを拠点に活動する映画監督である。彼は、演出と観察的要素を組み合わせたナラティブ・ドキュメンタリーの分野で世界的に著名なオートゥールの一人と広く認識されている。2004年にニューヨーク市のニュースクールでメディア学の修士号を取得した後、アジアの大学でドキュメンタリー映画制作を教えていた。2007年にテキサスに移住し、そこで『The Passage』、『Low Tide』、『Stop the Pounding Heart』の3本の長編映画を監督した。これらの映画は「テキサス三部作」として知られ、アメリカ南部の農村地域を描いている。

その後、ルイジアナを舞台に『The Other Side』や『What You Gonna Do When the World’s on Fire?』といった2本の長編映画を監督し、アメリカ社会の政治的領域に焦点を当て、社会的不正に言及してる。

近年では、彼のプロダクション会社Pulpa Filmを通じて、他の先鋭的な映画製作者の作品もプロデュースしており、例えば、パヤル・カパディアの初のフィクション映画『All We Imagine as Light』やリサンドロ・アロンソの『Eureka』などを手がけていた。ロベルトの最新作『The Damned』は、彼にとって初のフィクション映画である。

上映スケジュール

11月27日(水)12:50 -

丸の内TOEI

12月1日(日)19:25 -

丸の内TOEI

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