上映作品 - 特別招待作品

Zi

11/23(月)13:45 -有楽町朝日ホール

11/26(木)21:40 -ヒューマントラストシネマ有楽町

アメリカ、香港 / 2025 / 100分
監督:コゴナダ(Kogonada)

脳の検査結果を待つ女性ヴァイオリニストZiは、未来の自分の幻影に悩まされる。香港の街をさまよう彼女は、金髪のウィッグを被った米国人女性エルと出会う。エルの元婚約者ミンも合流し、夜の街へ繰り出した3人は、それぞれの過去と喪失を語り合う。監督が仲間6人と自主製作し、坂本龍一に捧げた親密な再生の映像詩。

『コロンバス』(2017)や『アフター・ヤン』(2021)といった作品において、記憶と時間の不可逆性を深く静かに思索してきたコゴナダ。本作はそんな彼が、メジャースタジオ製作の『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』(2025)を経て、脚本も予算もない状態のまま、最小限のクルーやキャストと共に香港で撮影を敢行した作品だ。主人公は、未来の自分の幻影に苛まれている若い女性ヴァイオリニストのZi。彼女が路上で出会ったアメリカ人女性と心を通わせていく一昼夜が描かれ、静謐なカットの積み重ねによって、彼女らの抱える孤独や他者との繋がりへの渇望が徐々に浮かび上がっていく。即興的なカメラワークと色彩設計によって捉えられた香港の路地の風景は、単なる背景であることを超えて物語の重要な登場人物のように機能しており、坂本龍一のオリジナル曲やリミックス曲を使用したサウンドトラックも絶妙な効果を上げている。慎重な引き算によって作られた、模索的で未完成な実験作ともいえる本作だが、観る者の記憶や感覚に静かに語りかけ、鑑賞後も長い余韻を残すだろう。

監督:コゴナダ(Kogonada)

ソウル生まれ。幼少期に米国に移住。映画を分析的に再構成したビデオクリップで注目され、初監督作『コロンバス』(2017)がサンダンス映画祭に選出。第2作『アフター・ヤン』(2021)はカンヌ国際映画祭「ある視点」部門で上映後、サンダンス映画祭でアルフレッド・P・スローン賞を受賞。『パチンコ』(2022)などのドラマシリーズの演出も手掛ける。初の大作『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』(2025)を経て、「ロジスティクスに支配されない映画作り」を目指して本作を自主製作した。

上映スケジュール

11/23(月)13:45 -

有楽町朝日ホール

11/26(木)21:40 -

ヒューマントラストシネマ有楽町