『いわゆる親友』 タイ・タイロン、リェン・チンホァ インタビュー |
Q. タイ監督とリェン監督はともに台湾出身で北京電影学院で映画を学んでいますが、いつ頃、またなぜ北京に留学されたのですか? A. (タイ)私が留学していたのは1991年から93年までで、撮影科でした。もともと、映画が好きで監督になりたかったのですが、台湾の映画教育は信用できないので、北京に留学したのです。台湾から北京に留学することはそれほど難しくはありません。ただし、最近は海外からの留学生の学費が上がったため、台湾からの留学生はそれほど多くないと思います。 A. (リェン) 私の場合はそれほど映画監督指向があったわけではなく、留学する前は観光用のビデオなどを撮っていました。留学したのは1993年の1年だけで、監督科です。今では監督業が面白いと思っています。 Q. この『いわゆる親友』は製作費、スタッフなど、どのような体制で撮影されたのですか? A. (タイ)製作費は台湾政府の製作補助金と中央電影公司の出資を合わせて1200万台湾元(約4500万円)です。スタッフやキャストはほとんどが中国人ですが、電影学院の同期の友人たちが多かったので、問題はありませんでした。主演のホァン・レイも同期です。唯一苦労したのは、中国政府の検閲を通さねばならなかったことくらいでしょう。撮影は今年の2月から3月にかけて行いました。寒々とした雰囲気の中に、近いにも関わらずお互いに理解されていない台湾と中国の奇妙な関係が描けたのではないかと思います。実際、台湾の多くの人々は、現在の北京が国際的な都市に変貌しているという事実さえ知らないのです。 監督プロフィール タイ・タイロン:台湾の台北生まれ、33歳。世界新聞専科学院のテレビ科を卒業した後、北京電影学院に進み、映画撮影理論の修士号を取得した。1994年、『失翼天使』 で台湾新聞局金穂奨最優秀短編映画賞を受賞している。 監督プロフィール リェン・チンホァ:台湾の台中生まれ、38歳。北京電影学院の監督コースで学ぶ。そ の後、萬仁(ワン・レン)監督の『超級大国民』の制作スタッフに参加した他、台湾 テレビ『八千里路雲和月』の現場監督と脚本を担当している。『いわゆる親友』は彼のオリジナル脚本で、1998年の台湾新聞局最優秀脚本賞を受賞した。 |