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2008年03月16日 ワークショップ二日目、三日目

【ドラマ班】
ワークショップ二日目。
ドラマ班の子どもたちは衣装や小道具などを持参してやってきました。中にはかなりの大荷物になっている子も。いよいよ今日から撮影が始まります。撮影はたったの二日間。果たしてこの二日間で撮り終わるでしょうか。

はじめに、先週おおまかな骨格をまとめたお話をより具体的になるように煮詰めていきました。A班は本格派の探偵映画、そしてB班はSF学園ファンタジー物。具体的なストーリーはお披露目まで内緒です。

そして次は各シーンを撮る場所を決めるロケハン。ドラマ班のロケ地は慶應義塾大学のキャンパス内と決まっているので、みんなで大学内を歩き回り、撮影に使う場所を決めていきました。

ロケ場所が決まったらいよいよ撮影です。ドラマA班は、監督に決まった子が一週間で書いてきた台本に沿った形で、ドラマB班はその場でせりふや演出をつけながら進行していく形になりました。A班、B班ともに同じ教室で撮影を行うこととなってしまったため、A班ははじめのシーンから順に撮っていくのではなく、話の真ん中のシーンから撮っていくといういかにもプロっぽい(?)やり方をすることになりました。

撮影の間、大人スタッフは子どもたちのサポートをすることに徹し、実際に役者の演技指導やカット割などを考えることは監督になった子どもの役割です。監督はカメラマンと一緒にカメラを覗いてカメラ位置を決定し、役者の演技にOKを出していきます。どのアングルから撮るのが良いか、カメラの位置を決めるのはなかなか難しく、カメラマンも監督も様々な場所からカメラを覗いていました。
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せりふを噛んでしまったり動きが不自然だったりすると監督からは容赦なくNGが出され、幾度となくテイクが重ねられたときもありました。A班は台本があったため、役者のみんなはNGがでるとすぐに台本を手に取りせりふを覚え直していました。

どのテイクがNGでどのテイクがOKになったかを記録するのがスクリプターの仕事です。この記録が後々、編集の段階で役に立つこととなります。
助監督は、今がどのシーンのどのカットで何度目のテイクかを把握し、それをカチンコにチョークで書き込んでいきます。監督の「よーい、スタート」「カット!」のかけ声の後にカチンコを鳴らすのも助監督の仕事です。
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マイク係は重いマイクを持ち上げ、音を拾います。撮影中ずっとマイクを持ち上げているのは大変だったようです。
ミキサーはヘッドフォンをして、音がはっきりと拾われているかのチェックをしました。

撮影中の場面に出演しない子どもたちは、空いている時間を使って足りない小道具を作りました。ダンボールに画用紙、模造紙、アルミホイルなどを使って、みんな楽しみながらたくさんの小道具を作ってくれました。
こうして撮影一日目は過ぎていきました。
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撮影二日目。今日で撮影は終わり、あっという間の二日間です。
この日も各自用意した衣装などを持ってくることになっていました。重要なのは、役者のみんなは昨日と同じ服装をしなければならないこと。みんな忘れずに同じ服を持ってきたり着てきたりできたようです。

撮影二日目の今日は、昨日撮り残した部分を順に撮って行きます。昨日と同じように、手の空いている子は小道具を作りました。しかし撮影しながら変更は多々生じるもので、当初台本には出番がなかったところに役者さんが突然呼び出されたり、せりふが変わったりすることもありました。
こうしてドラマ班二班とも、なんとか時間内に撮影終了!
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【ドキュメンタリー班】
一方のドキュメンタリー班は3班ともに東京タワーからの出発です。まずはタワーの大展望台までエレベーターで昇ります。ガラス窓の外に広がる景色が下へ下へと流れていく様子もカメラに収めます。
大展望台に到着すると、早速3班がそれぞれの撮影に分かれました。

A班はカップルや夫婦を見つけては交渉に入ります。三脚を据え付けて、次々とメモを確認しながら質問を投げかけていきますが、まだまだ緊張しているのか、やや硬い様子。それでも、順調に「愛」についての取材をこなしていきます。途中、タワーのふもとでの撮影なども行いました。
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B班はタワーの次に目指す麻布十番を展望台から撮影すると、すぐに階段で降りて昼食を摂り、タワーを離れました。商店街に到着すると、地元っ子が先導して通行人に声をかけていきます。そのあとはお店への取材に移り、そのうちの1軒、今川焼屋さんでの翌日の密着取材の約束を取り付けました。
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初日に難航したのはC班でした。愛があふれる場所を観光客に指差してもらい、その理由を尋ねていく。その中から目指す場所を子どもたちが見つけ出し、タワーから歩いていく、という難易度の高いお題に、子どもたちも何を撮ればいいのか戸惑っている様子でした。それでも夕方近くまで粘り、最後には「日比谷公園」という目的地を見つけ出しました。
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撮影二日目。
まずは3班それぞれが撮影してきた映像をみんなで一緒に観て、中江監督からアドバイスをいただきました。カメラの位置が低くて、取材対象の顔が切れてしまっていたり、八百屋のおばさんがイイお話をしている間も、だるまを撮ってしまっていたり…。逆に子どもたちが撮影してきた映像が面白くて、大人のスタッフの笑いを誘うカットもいくつもあり、そういった反応を通して子どもたちも「どんな映像を撮れば面白くなるのか」ということが感覚的に分かってきたのかも知れません。

そして、自信と経験を身につけた3班はそれぞれの向かう場所へ。
A班はより撮影技術に磨きをかけ、交渉もうまくなり、B班は果敢にも小さな今川焼き屋へ粘り強く取材を重ね、C班はチームの結束力を高めて目的地へとたどり着きました。
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これを来週編集し、いよいよお披露目上映会です。どんな映画が出来上がっているのか、乞うご期待!

(報告者:三宅、岡崎)

投稿者 FILMeX : 2008年03月16日 23:32


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主催:特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会
助成:港区文化芸術振興基金助成事業
後援:港区教育委員会(申請中)
協力:国立新美術館 政策研究大学院大学教育政策プログラム 特定非営利活動法人映画美学校 慶應義塾大学岩渕研究室
    ちいさなひとのえいががっこう

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