2010年04月01日
4日目、最終日のレポート
1か月近くにわたった<「映画」の時間>もこの週末でフィナーレを迎えます。
はたして子どもたちは、たくさんの笑顔とともにワークショップを終えることができるのでしょうか。
■3月27日(土)―4日目 於:政策研究大学院大学
2週目の撮影はどの班も快調。撮りたいものを無事に撮影できたようです。
さあ、この1週間にコーチが整えてくれた映像素材をチェックして、完成作品へと仕上げます。
追加撮影をおこなう班もあれば、物語を分かりやすくするためにナレーションをアフレコしたり、効果音や音楽を演奏する班もあります。
作品の最初につけるタイトルコールも、「クレイタウン」というアニメソフトを駆使して、「絵が動く仕組み」を学びながらの共同作業となりました。
◎ドラマA班
午前中は先週撮影したものをモニターでチェックして、足りない部分の追加撮影をしました。
午後にはまず「えいがのじかん」のタイトルコール作り。「クレイタウン」というソフトを使って、アニメーションができる仕組みを教えてもらいながら、みんなで持ち寄った人形、ぬいぐるみ、キーホルダー、折り紙などなどが行進する楽しいアニメができました!
セリフだけの録音や背景に流す音作り(アフレコ)もしました。さあこれらを全部合わせてみると、どんな風になるのでしょうか。あとの編集作業はコーチに託し、いよいよ明日の上映会に向けて、各自の担当を決め準備作業にとりかかりました。(報告:KA)
◎ドラマB班
午前中は希望者4人がクレイタウン作業。素材をさわってアイデアを出し合い、効果音をつけ完成しました。チームワークよく取り組み、みな満足そう。一方、監督は粗編集をもとにコーチと編集に専念。午後に必要な作業をメモし、すすみ具合を仲間につたえ、それをもとに全員でタイトルを決定しました。
お昼のあとは、ナレーションと音楽担当にわかれ、ホールを使っての録音。まずはナレーションを主演の二人が録音しました。後半は音楽担当も合流し、ほぼ即興でオリジナルの音素材を完成。このあと、上映会の追加の影絵、登場人物のアップを撮影し、映像をパソコンに取り込み、終了。最後まで目一杯の作業でしたがなんとか上映会に間に合いました。(報告:MA)
◎ドラマC班
まずは撮影したOKシーンだけをみんなで見る、ラッシュ試写。みんな自分たちの姿が画面に映ることにどきどきして、恥ずかしいけど見たくて、テンションが上がります。続いて、一場面を取り上げて、方向や距離を変えて撮影した映像を、どう組み合わせるといきいきとした描写になるのか、編集の基本を教えてもらいました。その後で、編集済みの全編を初めて目にします。もしこのお話を知らない人が観ても、意味は通じると思う?という観点から振り返って、説明不足の部分にアフレコで台詞を足したり、効果音をつけたりしました。
「えいがのじかん」のすばらしいタイトルコールを作って、本日は終了。みんなとっても仲良くなった、けど、残すところあと1日。(報告:YA)
◎ドキュメンタリーD班
先週2日間で撮影した映像をコーチが30分弱に編集してきてくれたものをみんなで試写。「編集というのは料理と同じなんだよ」とコーチ。手に入れた材料を切ったり、調味料を加えたり色々手を加えて初めておいしい料理ができあがるのです。インタビューとドラマ部分をどうつなげたらよいかアイディアを出し合い、必要なナレーションもほぼ決まり、ようやく作品の全体像が見えてきました。
お次はクレイタウンのワークショップへ。持ってきた人形やおもちゃの車を使って冒頭のタイトルとして使う映像をコマ撮りしました。ナレーション撮りも無事に終え、ついにクランクアップ!(報告:HC)
◎ドキュメンタリーE班
日を追うごとにチームワークが向上していくE班。撮影した映像の記憶を振り返りながらタイトル決めのミーティング。自分の意見が採用となると照れて遠慮がちになるメンバーを、ほかのみんなが盛り上げつつ「チビッコ捜索隊」と決定。クレイタウンでは次々とアイデアや意見が飛び出し、スムーズに役割分担をして制作にあたっていました。
午後からはコーチが粗編集した映像を確認、どの部分をクライマックスにもってくるかなど構成について話し合い、編集作業へ。ホールで楽器を録音し、ナレーション(アドリブ)録りに挑戦。「時間がない!」というプレッシャーと戦いながら、メンバーそれぞれがキャラを発揮し、なんとか終了しました。(報告:IK)
■3月28日(日)―最終日 於:政策研究大学院大学
さあ、完成した作品をたくさんの方に観ていただく「おひろめ上映会」です!
映画は作っただけでは完成ではありません。お客さんに観ていただいて、ようやく完成です。大人が手伝うのは午前まで。午後からは子どもたちの手で、達成しないといけません。
◎ドラマA班
今日は「上映会」の係りに分かれて作業です。時間の無い中それぞれの係りでチケットやポスターを作ったり、上映会の台本を考えたり、映画の紹介を絵や文でつくったり、他の班の皆と協力して頑張りました!
午後は、いよいよ通しリハーサル、大人が手伝えるのはここまでです。さぁ、子供だけで行う「上映会」のはじまりです。作品のお披露目に皆、少しソワソワ、でもうれしそうにみえました。自分達の映画をお客様にきちんと紹介するのは、難しかった
と思いますが、皆の笑顔を見る限り、きっと満足のいく出来だった事でしょう!
思い通りにいかない事や、難しい演技、作業もあったと思いますが「ちゃんとした映画になった」「自分達の映画が一番良かった」の言葉が何よりの成果だとおもいます。(報告:SA)
◎ドラマB班
いよいよやってきた上映会。午前中は上映会用の班に分かれて準備をしたあと、午後からは子どもたちだけで上映会を進めて行きます。
B班の子どもたちは、まだ最終完成版を見ていません。観客となった家族やコーチ、サポーターなど、大勢の人と一緒に映画を観ました。自分たちが作った映画のことをどう思ったのでしょうか。
舞台挨拶や質疑応答も行い、舞台上に立つB班のみんなはたのもしく見えました。そして、ワークショップの振り返りコメントからは、充実感がうかがえたような気がしました。(報告:MR)
◎ドラマC班
お披露目上映会でC班は"トリ"を飾る最後の上映でした。ずーっとドキドキしながらその時を待っていたのでしょう。挨拶で壇上にあがったみんなは緊張の面持ちでした。そして、作品の上映が終わり舞台にあがったみんなは「自分たちの作品」への満足感を顔に浮かべ、お客さんを見渡していました。
また、講評にてC班の作品は映画としての質の高さを称えられ、子どもたちは自信を付けたようで、振り返りの時間には「またこのメンバーで作品を撮ろう!」「次はミステリーだ!」と意気込んでいました。(報告:MS)
◎ドキュメンタリーD班
リハーサルでは緊張で不安気だった舞台挨拶も、本番では予想外のアドリブ演出を連発!「ドラマはなぜ入れたのですか?」「自分のお父さん、お母さんは、大人か子ども、どっちだと思いますか?」など次々と飛び交う質疑応答に、動じず、しっかりと自分の意見をステージの上で回答する姿は、とてもかっこよかったです。
振り返りの時間では、笑いがいっぱいとれたところ、ドラマも入れたところをよかった点として共有しました。ドキュメンタリー班ならではの醍醐味である、インタビューを通してたくさんの人と話せたことも、存分に味わうことができ、「またやりたい!」と声をそろえて、全員が次回への意欲を見せ、振り返ると短い5日間の記憶を持ち帰りました。(報告:OS)
◎ドキュメンタリーE班
上映の前はみんな舞台にあがることを照れていたけれど、いざ始まると責任感も出てきて、はじまりに年長の監督が、ドキュメンタリーですがドラマだと思ってご覧ください、と挨拶をしました。
上映後は、家族の記念写真のところはどうやって撮影したのか?風船はどこまで追っかけたのか、などいろいろな質問に真剣に答える姿も。
振り返りの時間のあとの舞台上でのコメントでは、それぞれにE班のみんなは面白くてチームの絆の深まりを感じさせる素敵なおひろめ上映会となりました。カメラをもっと専門的にやってみたい、シナリオをもっと書いてみたい、などそれぞれ目標も出てきたようです。(報告:TM)
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すべて子どもたちの手で行われた上映会は、名司会の進行やマイクランナーなど各パートの奮闘で、とても大盛況。素敵なデザインのチケットや、映画の見どころがしっかりと解説されたプログラム、会場を彩る特大ポスターの数々など、最後を締めくくりとして、上出来の上映会でした。
崔 洋一監督からの講評でも、高い評価を得た子どもたちは得意げでした。
最後に舞台上でみんな集まっての記念撮影。
「映画の友だち」と「映画の想い出」を作ることができた<「映画」の時間>は、こうして5日間の楽しい時間を終えることができました。
企画に対して様々な形でご支援をいただいた協力者のみなさま、ご理解をいただきました保護者のみなさま、5日間の制作を支えたコーチとサポーターの大人スタッフ、映画のヒントになる面白いお話をたくさんしてくださった"マエストロ"崔 洋一監督、そして最後までやり抜いた子どもたちに改めてお礼を申し上げます。(了)
投稿者 FILMeX : 2010年04月01日 15:41
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