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2007年11月20日 11/20 『ジェリーフィッシュ(原題)』監督メッセージ

11月20日、有楽町朝日ホールにてエトガー・ケレト監督作品『ジェリーフィッシュ(原題)』の上映が行われた。当初来場予定であった監督は、幼いご子息の急病というハプニングで急遽来日がキャンセルとなったが、監督自身から届けられた日本の観客へのメッセージを、林 加奈子東京フィルメックスディレクターが読み上げた。

「今からおよそ3年前、私たちが『ジェリーフィッシュ』の製作の準備を始めた頃、私の妻であり、仕事上のパートナーでもあるシラが妊娠していることが分かりました。プロデューサーたちは1年製作を延期することを提案してくれたのですが、私たちはそんなに待てませんでした。そして気がつくと私たちは、シラが臨月になるまで撮影を続けていたのです。撮影の最終日、シラは病院に行くことを余儀なくされ、私は一人で撮影現場に残りました。その翌日、シラは私たちの最初の子どもを産んだのです。ですから私たちは、2人の子どもを同時に誕生させたことになります。息子のレブと『ジェリーフィッシュ』というこの作品とです。
 昨日、息子の突然の病気によって、おそらく最も待ち焦がれていたはずの映画祭に行くことができなくなりました。東京に行くことができないことを認識した瞬間というのは、私たちの小さな息子がなおも緊密なケアを必要としている一方で、比喩的な息子である『ジェリーフィッシュ』という作品がすでに大きく育ち、独立した存在となったということを理解した瞬間でもありました。言うまでもなく、私たちはこの両方の息子を誇りに思っています。今日、これから皆さんは『ジェリーフィッシュ』という作品だけをご覧になるわけですが、いつの日か皆さんが私たちの息子であるレブにも会える日が来ることを心から願っています。エトガー・ケレト」

なお、この作品は11月22日夜にもシネカノン有楽町1丁目にて上映予定。
また、シネカノン配給により2008年渋谷シネ・アミューズ他全国公開予定。


(取材・文:花房 佳代)

投稿者 FILMeX : 2007年11月20日 20:00



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