東京フィルメックス コンペティション 審査員
【東京フィルメックス コンペティション】現在、世界的に大きな注目を集めるアジアからは、才能ある新鋭たちが次々と登場しています。2005年に製作されたアジアの新進作家による9作品を紹介します。

これらの作品は、5名の審査員に厳正に審査され、11月27日(日)に次の各賞が発表されます。

最優秀作品賞
 副賞として賞金100万円が監督に授与されます。

審査員特別賞 コダック VISION アワード
 副賞としてコダック株式会社より賞金50万円が監督に授与されます。


アボルファズル・ジャリリ   Abolfazl JALILI * 審査委員長
アボルファズル・ジャリリ Abolfazl JALILI
イラン/映画監督

1957年、イラン中央部のサヴェー生まれ。70年代半ばから自主映画を製作。79年にイラン国営テレビに入社し、短編映画やドキュメンタリーを監督。83年に初の長編劇映画『Milad』を監督する。長編第3作『かさぶた』(87)で独自のスタイルを確立し、『7本のキャンドル』(94)は95年ヴェネチア映画祭で金のオゼッラ賞を受賞、国際的に注目される。98年には検閲によって7年間上映を禁止されていた『ダンス・オブ・ダスト』がロカルノ映画祭で銀豹賞を受賞。『少年と砂漠のカフェ』(01)は第2回東京フィルメックス審査員特別賞を受賞した。現在ポスプロ中の最新作『Hafez(ハフェズ)』では、麻生久美子をキャストに迎えている。
※クロージング作品「フル・オア・エンプティ」上映 作品詳細

西島秀俊   NISHIJIMA Hidetoshi 西島秀俊 NISHIJIMA Hidetoshi
日本/俳優

1971年、東京に生れる。97年、諏訪敦彦監督の『2/デュオ』に出演し、注目を集める。98年に主演した『ニンゲン合格』(監督:黒沢清)は多くの国際映画祭で好評を博した。02年にはヴェネチア映画祭コンペティションに選ばれた『Dolls(ドールズ)』(監督:北野武)に主演。その他の代表作に中田秀夫監督作品『ラストシーン』(02)、塩田明彦監督作品『カナリア』(04)、萩生田宏治監督作品『帰郷』(04)、黒沢清監督作品『LOFT(仮題)』(05)等。存在感ある役者として数多くの映画に出演している。

フレッド・ケレメン  Fred Kelemen フレッド・ケレメン  Fred Kelemen
ドイツ/映画監督

1964年生れ。89年にベルリンのドイツ映画TVアカデミーに入学し、90年、初の長編作品"Kalyi - Age of Darkness"を発表。その後、映画監督としての活動と並行し、タル・ベーラ、エクトル・ファベル、イェスィム・ウスタオウル、ガリネ・トロシアンらの作品の撮影監督をつとめ、またベルリン、ハノーバーで舞台演出も手がける。『Fate』(94)、『フロスト』(97/98)、『アーベントランド』(99)と、その監督作品はいずれも多くの国際映画祭で受賞しており、ニューヨーク、リスボン、ブリュッセルなど、多くの都市で回顧上映が組まれている。
※特別招待作品「落ちる人」上映 作品詳細

マリアン・レビンスキー  Mariann LEWINSKY マリアン・レビンスキー  Mariann LEWINSKY
スイス/映画史家、キュレーター

貨幣学者として活動後、日本語と日本文学で修士号、映画学で博士号を取得。1986年から多くのレトロスペクティブを企画し、チューリッヒ大学で教鞭を取りながら、批評家・学者として多数の論稿を発表している。また、日本映画をヨーロッパで紹介する傍ら、初期のヨーロッパ映画の紹介にも尽力。現在は、スイスのフィルム保存事業の責任者であり、the Bologna Festival IL CINEMA RITROVATO(注:ボローニャで開かれる、修復されたフィルムのフェスティバル)でプログラマー及び委員会メンバーを務める。主な著作やレトロスペクティブの企画に、日本のアヴァンギャルドとサイレント映画、城戸四郎、鈴木清順、アスタ・ニールセン、Frieda Grafe、レオンス・ペレ、1905年特集などがある。

エリカ・グレゴール  Erika GREGOR エリカ・グレゴール  Erika GREGOR
ドイツ/映画祭コーディネーター

1963年に作られた「ドイツ・シネマテークの友」の創始者の一人であり、現在も精力的に活動。ベルリンのシネマテーク、アーセナルの創立以来の運営委員で、プログラマー。1971年から2004年まで、ベルリン映画祭のフォーラム部門の選考委員を務める。
その他、映画祭運営委員、コーディネーター、審査員、フィルム基金の委員など、幅広く活躍。80代から90年代にかけて、各国映画の特集上映やテーマ別特集などを企画する(「ステイション・オブ・モダニズム」、「ユダヤ人のライフスタイル」、「日本とヨーロッパ」、「モスクワ−ベルリン」、「ドイツのイメージ」)。ウルリッヒ・グレゴール氏と共著で著書、カタログの出版も数多くある。サタジット・レイ、小津安二郎、イム・グォンテクなどを扱ったシリーズ「キテマテーク」の編集を継続し、これまでに99号を発行している。

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