世界の映画祭だより

TOP<>BACK

2004年04月28日


第57回カンヌ国際映画祭の公式部門のラインアップ発表!

2004年5月12日から23日にかけて開催される第57回カンヌ国際映画祭の公式部門のラインアップが、去る4月21日に発表された。

今年のコンペティション作品は昨年より5本少ない18本で、その分、コンペ外作品の数が増加している。ただ、ここにはメイン会場のリュミエールではなく、座席数の少ない会場ブニュエルで上映されるドキュメンタリー作品も含まれている。コンペティション作品の監督のうち、今回を含めて3回以上コンペティションに選ばれたのはクストリッツァ、コーエン、アサヤス、王家衛(ウォン・カーウァイ)の4人のみ。18本中、11本の監督がカンヌ・コンペ初登場というフレッシュな顔ぶれとなった。

アジアからは日本映画2本、韓国映画2本、中国(香港)映画1本、タイ映画1本と、計6作品がコンペティションに選ばれた。韓国映画が2本選ばれたのは史上初。また、タイ映画史上初のコンペティションに選ばれた『Tropical Malady』は、2002年東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞した『ブリスフリー・ユアーズ』のアピチャッポン・ウィーラセタクンの最新作である。

日本からコンペティションに選ばれたのは、是枝和裕監督の『誰も知らない』(今夏公開予定)と押井守監督の『イノセンス』(公開中)。 是枝監督にとっては、今回が前作『ディスタンス』に続き2度目のコンペティション出品となる。 一方、押井監督は今回が初参加。また、日本のアニメーション作品としても、初のコンペティション出品となる。

また、学生映画を対象にしたシネフォンダシオン部門に、青山あゆみ監督(映画美学校)の『ワンダフル春雨』が選出されている。


オープニング作品(コンペ外)
ペドロ・アルモドバル 『バッド・エデュケーション』 スペイン

クロージング作品(コンペ外)
アーウィン・ウィンクラー 『De-Lovely』 アメリカ

* * *
コンペティション作品(18作品):

王家衛(ウォン・カーウァイ) 『2046』 香港
オリヴィエ・アサイヤス 『Clean』 フランス
アニエス・ジャウィ『Comme une Image』 フランス
ヴァルテル・サレス 『モーターサイクル・ダイアリーズ』 ブラジル
ハンス・ヴァインガルトナー 『Die Fetten Jahre Sind Vorbei』 ドイツ
トニー・ガトリフ 『Exils』 フランス
マイケル・ムーア 『Fahrenheit 911』 アメリカ
押井守 『イノセンス』 日本
ホン・サンス 『女は男の未来』 韓国
ルクレチア・マルテル 『La Ni紡 Santa』 アルゼンチン
パオロ・ソレンティーノ 『Le Conseguenze DellユAmore』 イタリア
是枝裕和 『誰も知らない』 日本
パク・チャヌク 『オールドボーイ』 韓国
アンドリュー・アダムソン、ケリー・アズベリー、コンラッド・ヴァーノン 『シュレック2』 アメリカ
ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン 『レディ・キラーズ』 アメリカ
スティーヴン・ホプキンス 『The Life and Death of Peter Sellers』 アメリカ
アピチャッポン・ウィーラセタクン 『Tropical Malady』 タイ
エミール・クストリッツァ 『Zivot Je Cudo』 セルビア・モンテネグロ

コンペ外作品(14作品):

レイモン・ドゥパルドン 『The 10th District Courts ミ Moments of Trials』 フランス
テリー・ズワイゴフ 『Bad Santa』 アメリカ
Frederic SOJCHER 『Cin斬stes Tout Prix』 ベルギー
ザック・スナイダー 『ドーン・オブ・ザ・デッド』 アメリカ
アッバス・キアロスタミ 『Five』 イラン/日本
張藝謀(チャン・イーモウ) 『Lovers』 中国
シルヴィオ・テンドレル 『Glauber o Filme, Labirinto do Brasil』 ブラジル
クエンティン・タランティーノ 『Kill Bill vol.2 / ザ・ラブ・ストーリー』 アメリカ
ユスリー・ナスラッラー 『La Porte du Soleil』 エジプト
ジョナサン・ノシター 『MondoVino』 アメリカ
ジャン=リュック・ゴダール 『Notre Musique』 フランス
パトリシオ・グズマン 『Salvador Allende』 チリ
ウォルフガング・ペーターゼン 『トロイ』 アメリカ
ゲオルギー・パラジャーノフ『I Died in Childhood』
クサン・カサヴェテス 『Z Channel:A Magnificent Obsession』 アメリカ

* * *
「ある視点」部門作品

オープニング作品:
レア・ファゼール 『Bienvenue en Suisse』 スイス/フランス

クロージング作品:
ユーセフ・シャヒーン 『Alexandrie - New York』 エジプト

* * *
アッバス・キアロスタミ 『10 on Ten』 イラン
ブノワ・ジャコ 『ヒ Tout de Suite』 フランス
セバスチャン・コルデロ 『Cr溶icas』 メキシコ/エクアドル
ショナ・アウアーバック 『Dear Frankie』イギリス
ジェシカ・ハウスナー 『Hotel』 オーストリア
アンタル・ニムロッド 『Kontroll』 ハンガリー
アンゲラ・シャネレック 『Marseille』 ドイツ
ウスマン・センベーヌ 『Moolaad潤x セネガル
ロール・デュティユー 『Nelly』 フランス
ジョアン・カニージョ『Noite Escura』 ポルトガル
セルジオ・カステリット 『Non Ti Muovere』 イタリア/スペイン/イギリス
楊超(ヤン・チャオ) 『Passages』 中国
ジャン=ピエール・アメリ 『Poids L使er』 フランス
グルシャド・オマロワ 『Schizo』 カザフスタン
ケイト・ショートランド 『Somersault』 オーストラリア/ニュージーランド
キム・イソク 『清風名月(Sword In The Moon)』 韓国
アティク・ラヒミ 『Terre et Cendres』 フランス/アフガニスタン
ニールズ・ミュラー 『The assassination of Richard Nixon』 アメリカ
フアン‐パブロ・レベッラ、パブロ・ストール 『Whisky』 ウルグアイ


コンペティション審査員(長編部門)
クエンティン・タランティーノ (審査委員長 / 監督、脚本家 / アメリカ)
エマニュエル・ベアール(女優 / フランス)
エドウィージ・ダンティカ(作家 / アメリカ)
ティルダ・スウィントン(女優 / イギリス)
キャスリーン・ターナー(女優 / アメリカ)
ブノワ・ポールヴールド(俳優、脚本家 / ベルギー)
ジェリー・シャッツバーグ(監督 / アメリカ)
ツイ・ハーク(監督 / 香港)
ペーテル・フォン・バック(映画批評家 / フィンランド)

http://www.festival-cannes.fr/

投稿者 FILMeX : 2004年04月28日 18:00



up
back

(c) TOKYO FILMeX 2009