世界の映画祭だより

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2005年05月02日


第58回カンヌ国際映画祭 公式部門ラインアップ

第58回カンヌ国際映画祭の公式部門のラインアップが発表された。
http://www.festival-cannes.fr/

今年のコンペティション部門でまず目を引くのは、ラース・フォン・トリアーやダルデンヌ兄弟といったカンヌと関係の深い監督たちの作品がラインアップの多くを占めていることである。この傾向は、その半数以上がコンペ初参加だった昨年のラインアップからのゆり戻しという側面が強い(ということを主催者自らが半ば認めている)が、その中にあって、アジアからは、侯孝賢を除けばコンペに初参加の監督たちの作品が顔を揃える、という結果となった。他の部門に目を向ければ、コンペでの常連組重視のバランスをとってか、「ある視点」部門は出品作の約半数が初監督作品という非常にフレッシュなラインアップとなっており、この部門の存在意義が今一度確認できる内容となっているのが注目に値する。加えて、『スター・ウォーズ』シリーズの最新作にしてラスト作である『シスの復讐』を特別上映するなどして映画祭に派手さを加える一方、例えばカンボジア出身の映画作家リティ・パニュの新作を他方で堅実に上映するなど、“カンヌ”の懐の深さを改めてアピールするようなラインアップになっているといえる。あとは、実際の作品がそれぞれどのように評価され、受け入れられるかである。(文=神谷直希)

公式に発表された各部門の作品と審査員のラインアップは以下の通り。


長編コンペティション作品:

ドミニク・モル『LEMMING』(オープニング上映作品)
デイヴィッド・クローネンバーグ『A HISTORY OF VIOLENCE』
ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ『L'ENFANT』
アトム・エゴヤン『WHERE THE TRUTH LIES』
アモス・ギタイ『FREE ZONE』
ミヒァエル・ハネケ『CACH_』
侯孝賢(ホウ・シャオシェン)『BEST OF OUR TIMES』
ジム・ジャームッシュ『BROKEN FLOWERS』
トミー・リー・ジョーンズ『THE THREE BURIALS OF MELQUIADES ESTRADA』
小林政広『バッシング』
アルノー・ラリユー、ジャン=マリ・ラリユー『PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR』
フランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス『SIN CITY』
カルロス・レイガダス『BATALLA EN EL CIELO (Battle in heaven)』
イネール・サレーム『KILOM_TRE Z_RO』
ジョニー・トー『ELECTION』
マルコ・トゥーリオ・ジョルダーナ『QUANDO SEI NATO NON PUOI PI_ NASCONDERTI』
ガス・ヴァン・サント『LAST DAYS』
ラース・フォン・トリアー『MANDERLAY』
王小帥(ワン・シャオシュエイ)『SHANGHAI DREAMS』
ヴィム・ヴェンダース『DON'T COME KNOCKING』

コンペティション審査員:
エミール・クストリッツァ(審査員長/監督/セルビア・モンテネグロ)、トニ・モリソン(作家/アメリカ合衆国)、ナンディータ・ダス(俳優/インド)、サルマ・ハイェック(俳優/メキシコ)、アニエス・ヴァルダ(監督/フランス)、ジョン・ウー(監督/香港、中国)、ファティ・アキン(監督/ドイツ)、ハビエル・バルデム(俳優/スペイン)、ブノワ・ジャコ(監督/フランス)


コンペ外作品:

マーサ・ファインズ『CHROMOPHOBIA』(クロージング上映作品)
ウディ・アレン『MATCH POINT』
クリスティアン・カリオン『JOYEUX NO_L』
ジョージ・ルーカス『STAR WARS - EPISODE III - REVENGE OF THE SITH』
シェーン・ブラック『KISS, KISS, BANG, BANG』
キム・ジウン『甘い人生(DAL KOM HAN IN-SAENG)』
ステュアート・サミュエルス『MIDNIGHT MOVIES: FROM THE MARGIN TO THE MAINSTREAM』
ファティ・アキン『CROSSING THE BRIDGE (The Sound of Istanbul)』
アダム・カーティス『THE POWER OF NIGHTMARES』
アヴィ・モグラビ『NEKAM ACHAT MISHTEY EYNAY (Avenge But One of My Two Eyes)』
リティ・パニュ『LES ARTISTES DU TH__TRE BR_L_』
ミシェル・ピッコリ『C'EST PAS TOUT _ FAIT LA VIE DONT J'AVAIS R_V_』
ベルトラン・ボネロ『CINDY』(短編)
鈴木清順『オペレッタ狸御殿』


短編部門:

Helena BROOKS 『NOTHING SPECIAL』 New-Zealand 11'
Peter GHESQUIERE 『SCHIJN VAN DE MAAN (Mooglow)』 Belgium 15'
Anne HOVAD『FISCHER LITOST』 Denmark 6'
Kit HUI 『MISSING』 USA 14'
B_lint KENYERES 「BEFORE DAWN」 Hungary 13'
Van SOWERWINE 『CLARA』 Australia 7'
Igor STREMBITSKYY 『PODOROZHNI (Wayfarers)』 Ukrain 10'
Pascal-Alex VINCENT 『B_B_ REQUIN』 France 15'
Alice WINOCOUR 『KITCHEN』 France 14'

短編・シネフォンダシオン審査員:
エドワード・ヤン(審査員長/監督/台湾)、シャンタル・アケルマン(監督/ベルギー)、シルヴィ・テステュ(俳優/フランス)、ユースリー・ナスラッラー(監督/エジプト)、コリン・マッケイブ(批評家、作家/イギリス、アイルランド)


「ある視点」部門:

キム・ギドク『HWAL (The Bow)』(オープング上映作品)
青山真治『エリ エリ レマ サバクタニ』
アラン・カヴァリエ『LE FILMEUR』
Amat ESCALANTE『SANGRE』*
Marcelo GOMES 『CINEMA, ASPIRINAS E URUBUS (Cinema, Aspirins and Vultures)』*
Benjam_n HEISENBERG 『SCHL_FER (Sleeper)』*
Christoph HOCHH_USLER 『FALSCHER BEKENNER (Low profile)』
David JACOBSON 『DOWN IN THE VALLEY』*
Vimukthi JAYASUNDARA 『SULANGA ENU PINISA (La Terre abandonn_e)』*
ピエール・ジョリヴェ『ZIM AND CO. (LA CAISSE)』
ダグール・カリ『VOKSNE MENNESKER (Dark horse)』
ニキ・キャリミ『YEK SHAB (One night)』*
Tony KRAWITZ 『JEWBOY』
Sergio MACHADO 『CIDADE BAIXA (Lower City)』*
James MARSH 『THE KING』*
Korn_l MUNDRUCZ_ 「JOHANNA」
フランソワ・オゾン 『LE TEMPS QUI RESTE』
Cristi PUIU MOARTEA 『DOMNULUI LAZARESCU (The Death of Mr. Lazarescu)』
イヴァン・セン 『YELLOW FELLA』(短編)
Juan SOLANAS 『NORDESTE』*
S. Pierre YAMEOGO 『DELWENDE (L_ve-toi et marche)』
Benito ZAMBRANO 「HABANA BLUES」(クロージング上映作品)

注)*のマークが付いているのは長編初監督作品

ある視点 審査員:
アレクサンダー・ペイン(審査員長/監督、脚本家/アメリカ)、ベッツィ・ブレア(俳優/アメリカ)、サンドラ・デン・ハーメル(ロッテルダム映画祭ディレクター/オランダ)、カティア・シャプティエ(ジャーナリスト/カナダ)、ジュヌヴィエーヴ・ウェルコム(ジャーナリスト/フランス)、ジル・マルシャン(監督、脚本家/フランス)、エデュアルド・アンティン(批評家、作家/アルゼンチン)


映画製作に関するドキュメンタリー:

Frederick BAKER 『SHADOWING THE THIRD MAN』
Rahmtou KE_TA 『AL'L__SSI... (An African Actress)』
アンドレ・S・ラバルト『CINEMA DE NOTRE TEMPS (Cassavetes / Kitano)』
Marie NYRER_D 『INGMAR BERGMAN COMPLETE』


カメラドール(新人監督賞)審査員:
アッバス・キアロスタミ(監督/イラン)、パトリック・シャモワゾー(作家/フランス)、マリク・シバン(監督/フランス)、ロマン・ヴァンダン(撮影監督/フランス)、スコット・フォンダス(批評家/アメリカ合衆国)、ロベルト・トゥリグリアット(トリノ映画祭/イタリア)、リュック・プルリネ(フランス)、イヴ・アリオン(批評家/フランス)、ローラ・メイヤー(フランス)


以上。

(報告者:神谷直希)

投稿者 FILMeX : 2005年05月02日 18:00



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