特集上映 ホウ・シャオシェン

協力:台北駐日経済文化代表処台湾文化センター

1980年代に台湾ニューウェーブを代表する映画監督として、世界の映画シーンに登場。以来、常に新境地を切り拓く創作姿勢は、台湾にとどまらず世界中の映画ファンを魅了し続けています。2015年の最新作『黒衣の刺客』では、武侠映画の常識を超えたアクションと荘厳な映像美でカンヌ映画祭監督賞を受賞しました。
35年間にわたる数々の傑作の中から、初期から中期にかけての代表作3本を上映します。

『風櫃(フンクイ)の少年』 The Boys from Fengkuei / 風櫃來的人

台湾 / 1983 / 102分
監督:侯孝賢 (HOU Hsiao Hsien)
フランスのナント三大陸映画祭で最優秀作品賞を受賞し、ホウ・シャオシェンの名が海外で広まるきっかけとなった記念碑的作品。台湾海峡上にある澎湖島の漁村・風櫃に育った3人の若者たちを主人公とする青春映画の傑作。現在は気鋭の監督としても活躍するニウ・ツェンザーが主演。
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『悲情城市』 A City of Sadness / 悲情城市

台湾 / 1989 / 160分
監督:侯孝賢 (HOU Hsiao Hsien)
1989年ヴェネチア映画祭で中国語圏映画では史上初の金獅子賞を受賞したホウ・シャオシェンの代表作。戦後台湾史上の大事件であった「2・28事件」を背景に、台湾北部の港町・基隆に暮らす一つの大家族の変遷を描いた大作。トニー・レオンが聴覚障がい者の主人公を好演。
提供:ぴあ株式会社
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『戯夢人生』 The Puppetmaster / 戯夢人生

台湾 / 1993 / 142分
監督:侯孝賢 (HOU Hsiao Hsien)
日本占領下の台湾を舞台に、ホウ・シャオシェン作品の常連俳優でもあった人間国宝的人形使いリー・ティエンルーの半生を詩情豊かに描いた作品。リー本人も語り手として登場する。カンヌ映画祭で審査員賞を受賞した。日本では長らく上映の機会が途絶えていた幻の傑作。
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侯孝賢(ホウ・シャオシェン HOU Hsiao Hsien) プロフィール

1947年、中国・広東省梅県に生まれ、翌年家族とともに台湾に移住。72年に国立芸術学院映画・演劇科を卒業後、映画界入り。以後、チェン・クンホウ監督作品をはじめ多くの映画に助監督・脚本家として参加。80年に『ステキな彼女』で監督デビューし、3作目の『川の流れに草は青々』(82)が批評家たちに絶賛され“台湾ニューウェーブ”の代表的存在となる。『風櫃の少年』(83)、『冬冬の夏休み』(84)が2年連続でナント三大陸映画祭グランプリを受賞、ホウの名が世界に知られるきっかけとなった。その後も『童年往時―時の流れ―』(85)がベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を、『恋恋風塵』(87)がナント三大陸映画祭最優秀撮影賞・編集賞を受賞するなど発表する作品はいずれも高い評価を受け、89年『悲情城市』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞、中国語圏で史上初の快挙となった。カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した『戯夢人生』(93)以降も、『好男好女』(95)、『憂鬱な楽園』(96)、『フラワーズ・オブ・シャンハイ』(98)、『ミレニアム・マンボ』(01)、『百年恋歌』(05)がいずれもカンヌ国際映画祭コンペティション部門に、小津安二郎の生誕100年記念作品『珈琲時光』(03)が04年ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品されるなど、彼の作品は常に世界の注目を集めている。自身初の時代劇アクションとなる『黒衣の刺客』(15)で第68回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞を受賞した。 ホウ監督にとって初の全編日本ロケ&オール外国語(日本語)での撮影となった『珈琲時光』では一青窈、浅野忠信らを起用し、『赤い風船』(56/アルベール・ラモリス監督)へのオマージュとして製作された『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』(07)ではジュリエット・ビノシュを、そして『黒衣の刺客』では妻夫木聡、忽那汐里をキャストに迎えるなど、近年は中国語圏以外の俳優とのコラボレーションが続く。またプロデューサーとしても活躍しており、『台北カフェ・ストーリー』(10/シアオ・ヤーチュアン監督)、『天空からの招待状』(13/チー・ポーリン監督)など後進となる台湾の若手監督の育成にも意欲的である。