第18回東京フィルメックスのラインナップを発表しました。

オープニング作品はシルヴィア・チャン監督・主演の『相愛相親(そうあいそうしん)』、クロージング作品はアッバス・キアロスタミ監督の遺作『24フレーム』。原一男、園子温、ワン・ビンといった世界最前線の映画作家たちの最新作に加え、ウォルター・サレスやジャ・ジャンクーが参加したBRICSの5カ国オムニバス作、ヴェネチアのコンペで上映され話題を呼んだヴィヴィアン・チュウの問題作『天使は白をまとう』を特別招待作品として上映します。

「フィルメックス・クラシック」では、「ドキュメンタリー」の語を生み出したフラハティの『モアナ(サウンド版)』、映画デビュー直後のシルヴィア・チャンの魅力があふれるキン・フー『山中傳奇』がデジタルリマスター版で上映されます。
映画祭の核となるコンペティション部門では、中国語圏の映画が充実しており、一方でキルギスタンやインドネシア(2本)からは初のコンペ部門入り。
また、没後40年を迎え再評価の声が高まるジャック・ターナーの特集もあります。

また、新企画として、国際批評フォーラム「映画批評の現在、そして未来へ」や、多様な観客に開かれた上映会「映画の時間プラス」など関連イベントも充実しています。

今年も「セブンチケット」と「vit」でチケットを11/3(金・祝)より発売。昨年に引き続き、U-25割(アンダー25割)も取り扱います。

映画祭は11/18(土)~11/26(日)、有楽町朝日ホールとTOHOシネマズ 日劇にて開催。

【2017年ボランティアスタッフは募集を締め切りました

2017年ボランティアスタッフは募集を締め切りました

2017年度のボランティアスタッフ募集は、すべての班で、締め切らせていただきました。(2017/10)
なお、
ボランティアスタッフは、例年、7月下旬頃までには公式ホームページにて募集を開始いたします。映画祭の運営に携わってみたい方、是非ご応募ください。

「東京フィルメックス」は”映画の未来へ”をキーワードに、個性あふれる作品を東京から世界へ発信している国際映画祭です。お客さまとゲストの距離が近く、ご来場者の皆さまからは笑顔の印象的な温かい映画祭だと嬉しい評価もいただいています。映画祭の運営は、ボランティアスタッフの皆さんに支えられています。映画業界に興味がある方、仲間とイベントを盛り上げたいと思う方、 なにか新しいことをやってみようと思っている方、この機会にぜひ参加ください!

参加経験者からの声unei-photo2.jpg

ご参加頂いた方から、以下のようなコメントをいただいています。こんな体験をしてみませんか。

「初めての参加でも、これまで参加されたことがある方もみなさんフランクで色々話したり教えてくださったり、まったく緊張しませんでしたし、やることもすぐ覚えることが出来ました。よかったです」

「東京フィルメックスに参加したことで、様々な国の人達が関わるインターナショナルな環境で映画祭に関わることができ、とても楽しかったです」

「ボランティア・レクチャーは映画祭ディレクターや技術の方から詳しい話が聞けていい体験になりました」

「やはり映画関係の職種を目指している方々の話を聞けるのは、刺激になりました」


第18回東京フィルメックス:募集詳細

●募集人材(全班共通)

・映画祭会期中に必要日数以上、参加できる方(班により若干異なります)
・映画祭会期前の研修に参加できる方【必須】
→初回研修会(全班対象):10/14(土)18:30〜、新宿区の公共施設にて開催
(その他、運営班は10月~11月にあと2回開催予定。他班も同時期の週末にあと1~2回開催予定)
・満18歳以上の方(高校生不可)
・チームワークを大切にできる方、協調性がある方、責任をもって行動できる方
・映画祭会場に無理なく通勤できる方

≪大歓迎!≫
※6日間以上参加できる方。→班により参加日数が異なります。
※平日に多く入れる方
※日程の調整がつきやすい方


●募集条件(全班共通)

(A) 映画祭会期中業務
●期間:11/18(土)~11/26(日)
●場所:有楽町朝日ホール(有楽町)ほか
●業務時間・内容:ページ下部の各班募集要項をご参照下さい。

 (B)映画祭準備業務
●期間:10月中旬~会期前日
●場所:東京フィルメックス事務局(赤坂)
●時間:平日の午後(目安:14時〜20時の間など)
●業務内容:チラシ発送・関係者用パス作成などの事務作業補助 など


●スタッフ待遇(全班共通)

● 交通費の支給:片道上限400円(片道400円以下の場合は実費金額を支給)
● 公式カタログ1部進呈
● ボランティアスタッフ認定証の発行(一定条件を満たした方でご希望の方対象)
● 勤務時間に応じてお弁当支給


● 注意事項(全班共通)

・ 随時、事務局から連絡や研修会の出欠確認があります。締切を守ってご返信をお願いします。
・ 無断欠勤はボランティア活動停止の対象となります。欠勤・遅刻の際は必ず事前にご連絡をお願いします。
・ 公式記録として撮影された写真・映像については、映画祭事務局に使用権があるものとし、広報活動等に使用される場合があります。予めご了承ください。
・その他、事前の研修会で説明する注意事項をお守りいただきます。


●応募方法(全班共通)

◎応募フォーム:http://goo.gl/forms/GpXkLKp0oLvOIsD72

・下記の班ごとの募集内容・応募条件をよくお読みの上、このフォームに必要事項を入力し「送信」ボタンを押して下さい。応募する班により入力項目に違いがあります。必須項目のほか、ご応募の班の項目にはもれなくご記入下さい。
・ご応募受付が完了すると、すぐに自動返信メールが送信されます。
・受付完了メールが届かない場合は2つ下の項目「お問い合わせ先」までご連絡をお願いします。


●応募締め切り(全班共通)

2017年10月上旬(予定) *締め切りましたら専用申込フォームの受付を停止いたします。

・面接にお越しいただく方には随時メールでご連絡します。
また、ご応募いただいた皆さまに10月上旬までに結果をご連絡致します。
万が一、こちらからの連絡がない場合は、まことに恐れ入りますが、下記お問い合わせ先にご連絡をお願いします。


●お問い合わせ先(全班共通)

応募についてのご不明点・ご質問、またフォーム送信の不具合などありましたら、下記までへお問い合わせ下さい。

お問い合わせ先:volunteer@filmex.jp

電話: 03-3560-6393

※ご応募に際しお預かりしました個人情報は、ボランティアスタッフ選考およびご本人へのご連絡、ご参加いただく場合には東京フィルメックス業務および東京フィルメックス関連のイベント情報のご連絡のみに使用し、取り扱いには十分留意いたします。



●班ごとの募集詳細

ボランティアスタッフには、運営班、記録撮影班、デイリーニュース班、広報班、ホスピタリティ班、タレンツ・トーキョー班があります。ご希望班の詳細をご確認のうえ、ご応募ください。

 

 

◎記録撮影班(スチル)

映画祭のイベントを写真撮影する業務です。

●スチル班条件:
・撮影経験のある方のみ募集。撮影機材の持込み歓迎。
・シフト管理などの事務・調整作業(制作進行)が得意な方も歓迎。
・(A)日程の映画祭会期9日間中、4日間以上参加できる方。
・9:00‐21:00の間で、6時間程度可能な方

●業務内容:
・公式記録として、舞台挨拶やイベント・会場風景などを写真撮影。
・スチル撮影の参考として、昨年度の「デイリーニュース」をご覧ください。

◎記録撮影班(ムービー)

イベントを動画で撮影(編集含む)する業務です。

●ムービー班条件:
・撮影経験のある方のみ募集。編集経験のある方、撮影機材の持込み歓迎。
・シフト管理などの事務・調整作業(制作進行)が得意な方も歓迎。
・(A)日程の映画祭会期9日間中、4日間以上参加できる方。
・9:00‐21:00の間で、6時間程度可能な方

●業務内容:
・公式記録として、舞台挨拶やイベント、会場風景などを動画撮影。
・撮影した素材を短い映像に編集・仕上げ
・完成映像をアップロード
・ムービー撮影の参考として、昨年度の「ブロードキャスト」をご覧ください。

◎ホスピタリティ班(英語)

来日ゲスト等に、英語でアテンド業務やウィスパリング業務で対応して頂く業務です。

●ホスピタリティ班条件:
・日本語に加え、英語での会話に長けている方。
・ゲストやお客様へのおもてなしの心がある方。
・雑務(お茶出し、片付けなど)も率先してこなしていただける方。
・英会話での業務経験のある方、歓迎。同時通訳の実地経験を積みたい方も、歓迎。
・参加日数・時間は相談に応じますが、(A)映画祭会期9日間中、多く入れる方を優先させて頂きます

●ホスピタリティ班(英語)業務内容
・パナガイド〈ワイヤレス送信機〉通訳業務(上映作品のQ&Aやトークイベントを客席で聞くゲストのために、ワイヤレス送信機を使用して、日本語から英語への逐次、もしくは同時通訳をして頂く業務)
・ゲスト送迎等、アテンド業務や雑務をお願いすることもあり。

◎ホスピタリティ班(中国語、ロシア語)

来日ゲストなどに中国語もしくはロシア語で対応して頂く業務です。

●ホスピタリティ班(中国語、ロシア語)条件:
・日本語に加え、中国語もしくは韓国語での会話能力がある方。
・ゲストやお客様へのおもてなしの心があり、雑務などもこなしていただける方。
・業務経験のある方、歓迎。実地経験を積みたい方も、歓迎。
・参加日数・時間は相談に応じますが、(A)映画祭会期9日間中、多く入れる方を優先させて頂きます

●ホスピタリティ班業務(中国語、ロシア語)内容
・ゲスト対応
・空港などへのゲスト送迎等アテンド 業務や雑務をお願いすることもあり。

●中国語やロシア語以外の言語を募集する可能性もあります。ご興味がある方は、使用言語と簡単にレベルをお書きの上、件名「ホスピタリティ班について」とし、<volunteer@filmex.jp>宛に、メールをお送り下さい。該当言語の募集が確定次第、ご連絡致します。

◎タレンツ・トーキョー班

アジアの若手映像作家たち(15名)にむけたワークショップをスタッフとして裏から支える業務です。英語(講師や受講生の共通言語)の力を生かして、イベント運営をサポートをしていただく業務です。
(参考)タレンツ・トーキョー詳細:http://talents-tokyo.jp/

●募集条件:
・英語能力をお持ちの方(英語でワークショップや受講生や講師への対応を行います)。
・期間:11/19(日)~11/25(土)の7日間
(なるべく多くご参加いただきたいですが、まずはご応募ください)
 ※期間中の平日に入れる方、歓迎!
 時間:9:00‐21:00の間/1日あたり6時間以上(詳細はご相談)

●業務内容:
・ワークショップ運営・進行サポート
・アジアからの参加者に対するホスピタリティ業務
・エクスカージョン同行など

●業務場所:
・有楽町朝日ホール・スクエアほか(有楽町)


今年は広報班の募集は行いません。
運営班、ホスピタリティ班(韓国語)、デイリーニュース班の応募は、締め切らせていただきました。

<「映画」の時間>『お早よう』(小津安二郎監督作品)を話そう

第20回 小津安二郎記念・蓼科高原映画祭プレイベント第5弾
東京フィルメックスpresents親子鑑賞会 <「映画」の時間>

『お早よう』(小津安二郎監督作品)を話そう

東京フィルメックスは本上映会に企画協力をしております。

親子で楽しめる小津安二郎監督の名作映画『お早よう』鑑賞会です。子供達も映画を楽しめるよう上映前にテレビが普及する前の時代のお話など映画を楽しむポイントについてファシリテーターが解説を行います。映画鑑賞後、親子がそれぞれの視点で映画についてお話ししていただくことが、この企画の目的でもあります。きっと子供達は映画の面白ポイントを驚くほどたくさん発見していることでしょう。

上映後、ワークショップを開催します。
『お早よう』にちなんだゲームや映画の仕組みがわかる工作にチャレンジ!してみませんか?
工作はお持ち帰りいただけます。楽しい夏休みの記念にどうぞ。

©1959松竹株式会社

■実施概要
 開催日:2017年8月6日(日)

【親子鑑賞会】
 開 場 12:30 / 上映 13:00(14:45終了予定)
 会 場 茅野市民館コンサートホール
 定 員  300名様

【ワークショップ】
 開 始 15:10(16:00終了予定)
 会 場:産業振興プラザミーティングルーム
 (上映後、市民館ロビーにて集合し、会場までスタッフがご案内いたします)
 定 員:40名(大人と子ども合わせて)
 ※ワークショップは事前申し込み制です。定員に達し次第、締切とさせていただきます。

■参加費:
 親子鑑賞会: お一人様500円(小学生以下は無料
 親子鑑賞会+ワークショップ:お一人様500円(小学生以下は無料
 ※参加費のお支払いは当日受付にてお願いいたします。
 ※鑑賞会の当日券は市民館コンサートホール入口にて販売いたします。

■対 象:
 小学生と保護者の方(保護者同伴、小学生のみの参加は不可)

上映作品:
『お早よう』デジタル修復版(1959年/94分)

監督/小津安二郎、脚本/野田高梧、小津安二郎
出演/佐田啓二、久我美子、笠智衆、三宅邦子、杉村春子、設楽幸嗣、島津雅彦、泉京子、高橋とよ、沢村貞子、東野英治郎

近所付き合いの小さな波風にふり回される大人たちと、テレビを買ってとねだり大人を困らせる子供たち。東京郊外の新興住宅地を舞台に、戦後の庶民生活を小津流に活写した作品で、軽さのある演出が際立っている。幼い兄弟のオナラのギャグが微笑ましい作品です。

■お申込み

(1)お申し込みフォームを【第20回 小津安二郎記念・蓼科高原映画祭HP】からダウンロードしていただき、ご記入の上、FAX(0266-72-5833)またはメール(kanko@city.chino.lg.jp)にてお送りください。

(2)メールでのお申し込みは、①参加希望イベント(鑑賞会のみのご参加/親子鑑賞会とワークショップへのご参加)②保護者氏名、③お子様の氏名、④お子様の年齢、⑤ご連絡先(電話番号)、⑥緊急連絡先(携帯電話番号)を記載して kanko@city.chino.lg.jp までお申込みください。

※ワークショップのお申し込みは7月30日(日)までにお願いいたします。

お申込みを受付いたしましたら、1週間以内にご連絡先(メールまたはお電話)にご連絡いたします。

お問い合わせ先:茅野市観光課
 TEL:0266-72-2101(内線:423/424)
お申込み先:
 FAX: 0266-72-5833
 メール: kanko@city.chino.lg.jp

主催:小津安二郎記念・蓼科高原映画祭
共催:松竹株式会社
企画協力:特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会

【レポート】4/18タレンツ・トーキョー2017 プレイベント実施報告


4月18日(火)、都内の国際交流基金さくらホールにて「タレンツ・トーキョー2017」のプレイベントが開催された。「タレンツ・トーキョー」とは、ベルリン国際映画祭の「ベルリナーレ・タレンツ」と提携し、アジア圏の監督・プロデューサーを対象に実施している人材育成プロジェクト。今回のプレイベントでは、「タレンツ・トーキョー2017」の募集開始を前に、3名の修了生によるトークショーを実施。現在も意欲的な活動を続ける修了生たちが、それぞれの体験を踏まえて、タレンツ・トーキョーの魅力を語った。
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『野火』(聴覚障がい者向け日本語字幕付き)上映会トークイベント(2016年)


11/12 『野火』 トークイベント
アテネ・フランセ文化センター

第17回東京フィルメックス開催のプレイベントとして、聴覚障がい者向け日本語字幕付き『野火』(’14)の上映会が行われた。ヴェネチア国際映画祭をはじめとする数多くの海外の映画祭で高い評価を得た『野火』は、第15回東京フィルメックスのオープニング作品として紹介された後、国内で大きな反響を呼んだ作品である。上映後には、主演も務めた塚本晋也監督が登壇し、林 加奈子東京フィルメックスディレクターの進行で、手話通訳を交えてのトークイベントが行われた。

登壇:
塚本 晋也(映画監督、主演)

聞き手:
林 加奈子(東京フィルメックス ディレクター)
 

日本 / 2014 / 87分
監督:塚本晋也 (TSUKAMOTO Shinya)
製作:海獣シアター
 
Fires on the Plain / 野火
Japan / 2014 / 87 min.
Director: Shinya TSUKAMOTO

4/18(火)タレンツ・トーキョー2017 プレイベント開催

本年のタレンツ・トーキョー2017の参加者募集期間が5月15日(月)より始まります。
厳正なる選考を経た15名のみが、11月のタレンツ・トーキョー2017への参加資格を得られます。

昨年春に行いましたプレイベントへのご好評にお応えして、今年もタレンツ・トーキョー修了生、特に今回は日本の参加者の体験談を聞くことができるプレイベントを開催いたします。

タレンツ・トーキョーについてのご案内をはじめ、海外から届いた修了生ビデオメッセージ、さらには日本の修了生の中でも昨年のタレンツ・トーキョーに参加された中村真夕監督、木下雄介監督、そして本事業が実施しているフェローシップ・プログラムによって今年のベルリン映画祭企画マーケットにも参加された谷元浩之プロデューサーをお招きし、タレンツ・トーキョー参加の魅力についてのトークを行います。

タレンツ・トーキョーへの応募をご検討される方には、普段非公開で開催されている本事業の詳細を知り、実際に参加された方の体験を直接お聞きいただける絶好の機会です。

質疑応答の時間もたっぷり設けておりますので、ぜひ奮ってご参加ください。

※申し込み方法など詳細はタレンツ・トーキョーの公式サイトをご確認ください。

【レポート】第11回「映画」の時間 英語字幕付き上映会

2017年2月21日(火)の16時から18時過ぎまで、第11回<「映画」の時間>「映画で日本を再発見!英語字幕付きアニメーション上映会」が、ブリティッシュ・スクール・イン・トーキョー(以下、BST)の渋谷キャンパスで開催されました。
募集開始から数日のうちに、定員枠を超えるお申し込みをいただいて締め切りとなった人気企画。当日はインフルエンザなどで欠席された方もいましたが、大人16名と子ども30名、計14組46名の方にご参加いただきました。


開催にあたってBSTのコミュニケーションズマネージャーのローリー・ノーゲートさんから「BSTの生徒も、学外の生徒も一緒になって楽しんで帰ってください」とご挨拶がありました。続いて、スタッフから鑑賞時の注意事項として「映画と関係のないおしゃべりをしない」「暗いので会場を歩き回らない」と2つの約束ごとが伝えられました。


さっそく、上映開始です。今回は岡本忠成監督がそれぞれ違った素材を活かして製作した短編の人形アニメーション2本を上映しました。
1本目のおこんじょうるりは、紙の張り子や泥人形の風合いを活かした立体アニメ。婆さまがヘタクソな浄瑠璃をうなる場面では、会場から何度も笑いが起きていました。2本目の16mmフィルムを掛け替える間に、映画のお話をしました。日本では、狐や狸が魔法の力を使って人を「化かす」昔話がたくさんあります。今回は、おこんの浄瑠璃に人々の病気を癒すという、不思議な力が宿っていました。また続いて上映される『モチモチの木』も全編が浄瑠璃調で語られます。三味線にあわせて、物語のあらすじやセリフが語られる、日本の伝統の「浄瑠璃」にアニメを通して触れることができました。

2本目の『モチモチの木』は和紙で半立体的に作られたアニメーション。斎藤隆介の原作と滝平二郎の切り絵による絵本が有名ですが、映画では大胆にアレンジされています。おくびょうな豆太がおねしょをしてしまう場面では、やはり客席にも笑いが広がりました。

上映が終わり、休憩時間に16mm映写機の解説が行なわれました。初めて目にする子どもたちもいて、フィルムでの映写の仕組みにみんな興味津々でお話を聞いていました。

後半戦はコマ撮りワークショップです。「ドリコマ」という無料アプリをインストールしたiPadを参加者に配布して、操作方法が解説されます。見本として作られた紙人形と、あらかじめ切り分けられたパーツや割りピンを手にして、オリジナルの人形を作るところからスタート。ついさきほど見たばかりの『モチモチの木』に触発されて、みんなカラフルな自分たちだけのキャラクターを考え出していきます。人間だけでなく、猫や象などの動物を作る子もいれば、ロマンスカーや車など乗り物を作る子も。最初から人形を使わず、自分たちの体を使う子どももいました。



人形が完成したところで、いよいよコマ撮りを開始。背景の絵の上で動かしたり、お母さんやきょうだいと協力しながら、撮影とアニメートを分担して作業したり…。時折スタッフが指導やサポートに入りながら、それぞれが自由に撮影を進めます。作品が完成した子どもから順番に、ビデオプロジェクターに接続して、どんどん上映していきます。お友だちが作った作品に「すごい!」とか「おおー!」といった歓声もあがり、拍手も起きます。参加した全員の作品を上映することができました。


最後に、会場に残っていた親子で記念写真を撮影して、上映会は終了。次回の開催を楽しみに、みな会場を後にしました。

お寄せいただいたアンケートのうち、掲載を許可いただいた方の声をご紹介します。

(1) We really liked the movie “The Magic Fox”! We found the story beautiful and the fox was very cute…The Workshop was very creative and nice, but we would have wished for a little more time to work on hour animation. Everyone was really helpful and the atmosphere of the event was warm and welcoming. We were really happy to take part! Thank you! ありがとうございました!
(2) Program was very insightful and educative. Hope to see or attend the next one. My really did love it.
(3) Screening was interesting! Workshop was cool and lots of fun! Thank you!
(4) 『モチモチの木』や、自分で物語を作るのがとても楽しかった。(子1)発表できて嬉しい。『モチモチの木』が面白かった。(子2)アナログな昔のアニメーションがとても新鮮でした。音楽の間合いもとてもよかった(親)
(5) 楽しい企画をありがとうございました。アニメーション作り、とても楽しんでいました。家でも作ってみます。
(6) 楽しい時間をありがとうございました。iPadを使っての作品づくりは新鮮で楽しいものでした。機会があれば、また参加したいです。
(7) 初めて参加しましたが、夢中になって作品を作っていました。知人のいない中で、自然に仲間に入れて、お心遣いに感謝です。ありがとうございました。
(8) The film was interesting, I liked it very much. I’m also interested in making my own film. Thank you very much.
(9) 実際制作してみることでアニメの仕組みがよくわかりました。みなさんの作品は色々なユニークなアイデアで上映会も楽しかったです。ワークショップの時間ももう少し長くやりたかったほど楽しかったです。このような機会を与えていただき、ありがとうございました。
(10) 映画もワークショップもとても楽しめました。ワークショップは知らなかったアプリなども教えていただき、これから家でも家族でチャレンジしてみます。ありがとうございました。
(11) 今回は楽しい企画で子供たちも2時間いい経験ができました!また機会がありましたらよろしくお願いします。

また、当日に完成した作品も以下にご紹介いたします。

2017.2.21 「映画」の時間 完成作品

02 1Hello

02 2Dancing

04 01PPAP

04 02ケンカ

05パン屋へお買い物

06 1落とし穴危険

06 2ピエロ

07 01おいかけっこ

07 2ジャンプ、ジャンプ

08 01晴れた

09SOLAロマンスカーVSE

10 1きたろうがでるまで

10 2トナカイ

10 3スキーのたいかい

11お花摘み

14Fun at Sea

15nice shoot

17 01Friends forever

18 01回転だ

18 02脱げた

19THE LUCKY MOUSE

20富士山でスケート

21shoot

22My Elephant Friend

23 01clumsy snowman

23 02pretty ballerina

24Nice drive day


(報告:岡崎匡、撮影:明田川志保)

【締切】第11回<「映画」の時間> 映画で日本を再発見!英語字幕付きアニメーション上映

English information is here.

申し込みが定員に達したため、参加者募集を締め切りました。(2/10追記)

第11回<「映画」の時間>
映画で日本を再発見!
英語字幕付きアニメーション上映会
Rediscover Japan – Japanese Animation Films with English Subtitles

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英語と日本語でアニメーションを楽しもう!
アプリを使って制作も体験。
どなたでも参加可能です!

日時:2017年2月21日(火)午後4時〜午後6時まで
対象:小学生、中学生、高校生保護者および一般

参加費:無料

場所:ブリティッシュ・スクール・イン・トーキョー 渋谷キャンパス(東京都渋谷区渋谷1-21-18)
 ◆JR・地下鉄:「渋谷」駅、宮益坂口から徒歩10分、地下13番出口から徒歩5分
 ◆地下鉄「明治神宮前」駅7番出口から徒歩10分
地図はこちら→ (PDF)

プログラム内容:
(1)短編アニメーション映画鑑賞とお話
(2)アプリを使ったコマ撮りアニメーション制作体験

募集定員:
50名(事前申込制。大人と子どもあわせて。定員に達し次第締切)

申し込み方法:以下のフォームに必要事項を入力してください。
申し込みが定員に達したため、参加者募集を締め切りました。(2/10追記)

 

時間割:
3時45分 受付
4時   開始、ごあいさつ
4時10分 上映とお話
5時   休憩、映写機解説
5時10分 ワークショップ
6時   終了

英語の字幕がついた日本映画を、日本人、外国人、年齢に関係なく、みんなで楽しめる上映会です。
アニメーションは、なぜ生きているように動くのかな。
アプリを使って、かんたんなコマ撮りアニメを作ってみよう!

◎上映作品について


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(C)1972 Echo Co., Ltd.

『モチモチの木』

(1972年/16分/英語字幕付き16mmフィルム上映)
脚本・演出:岡本忠成、原作:斎藤隆介、作曲・演奏:鶴澤清治、語り:豊竹呂太夫、製作:エコー

爺さまと山で二人ぐらしをしている豆太は弱虫。家の前にあるモチモチの木が怖くて、夜中にひとりでトイレにも行けません。ある晩、爺さまが突然の病気で苦しみ出しました。お医者さまを呼ぶために、豆太は家を飛び出しました…。 切り絵の絵本で有名な原作を、和紙の人形アニメーションと浄瑠璃調のナレーションで映画化しました。

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『おこんじょうるり』
(1982年/26分/英語字幕付き16mmフィルム上映)
脚本・演出:岡本忠成、原作:さねとうあきら、製作:桜映画社、エコー

寝たきりの婆さまが、おなかを空かせたキツネのおこんを助けました。お礼におこんは浄瑠璃を歌って婆さまを元気にしました。ふたりは協力して、村人の病気を治していきます。やがてうわさを聞きつけたお殿さまから、二人はお城に呼ばれました…。 おこんと婆さまの優しい愛情が、張子(はりこ)や泥人形などを活かした人形アニメーションで描かれます。

◎コマ撮りアニメーションを体験しよう!
スマートホンやタブレット端末のアプリを使って、かんたんなコマ撮りアニメーションを作ってみましょう!映画が動き出す瞬間をみんなで体験しよう。
※機材は貸し出します。
※完成作品のデータは後日、お送りします。

◎お問い合わせ
東京フィルメックス事務局(担当:岡崎)
〒107-0052 東京都港区赤坂5-4-14 トレード赤坂ビル3F
電話:03-3560-6394 メールアドレス: eiganojikan@filmex.jp
ホームページ: https://filmex.jp/eiganojikan/

主催:特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会
共催:The British School in Tokyo
助成:子どもゆめ基金
後援:渋谷区教育委員会、港区教育委員会
協力:独立行政法人国際交流基金、株式会社エコー、株式会社桜映画社
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(C)1972 Echo Co., Ltd.