(2006年4月27日-5月5日:韓国・全州にて)
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インディペンデント作品やデジタル作品など、新進の才能の紹介を続けて評価を高めているチョンジュ国際映画祭が今年も開催される。第7回を迎える今年は27日より9日間にわたって、42カ国より194本の作品が上映される。
オープニング作品は、今年2月のベルリン映画祭のコンペティションで上映され銀熊賞(審査員特別賞)を獲得した、イランのジャファル・パナヒ監督による「オフサイド」。イラン国内では女性によるサッカー競技場への立ち入りが禁止されているが、どうしてもW杯予選を観たいと切望するサッカーファンの少女たちが、試合当日に繰り広げる悲喜交々をパナヒ監督が軽妙に描いてみせた作品だ。ドイツW杯を直前に迎えて盛り上がる韓国でも、熱狂的に迎え入れられることが予想される。
また、クロージング作品は、昨年12月のNHKアジアフィルムフェスティバルでワールドプレミア上映された韓国の「ドント・ルック・バック」が上映される。監督のキム・ヨンナムはホン・サンスの助監督を務めたこともあり、この作品が長編デビュー作となる。昨年の第6回東京フィルメックスのコンペティションで上映された「サグァ」でも好演をみせ、日本での人気も高まっているキム・テウが最後の休暇中の陸軍兵長の主役を演じている。
毎年注目を集めてチョンジュの顔ともなっている「デジタル三人三色」は、映画祭が製作するDV短編オムニバスで、今年はエリック・クー(シンガポール)「No Day Off」、ペンエグ・ラッタルナアーン(タイ)「Twelve Twenty」、ダレジャン・オミルバイエフ(カザフスタン)「About Love」の3本が上映される。
メイン・プログラムの2つのコンペティション部門のうち、12本のインディペンデント映画が賞を競う<インディ・ビジョン>部門ではアメリカ在住のイラン人映画監督Ramin BAHRANIのデビュー作で、アミール・ナデリ監督の「マラソン」や「サウンド・バリア」のマイケル・シモンズが撮影を務めた「Man Push Cart」や、イラン=フランス合作映画「The Gaze」、今年のベルリン映画祭フォーラム部門でも上映されたインド映画「John & Jane」などが上映される。また、日本からは昨年11月のトリノ映画祭でグランプリを受賞した坪川拓史監督の「美式天然」も上映される。
もう一つのコンペティション<デジタル・スペクトラム>では、デジタルで撮影された12本が上映される。シンガポールから「The Art of Flirting」、タイの「Stories from the North」や、台湾の若手4人によるオムニバス「TAIPEI 4-WAY」の他、韓国の「Heavenly Path」がワールドプレミア上映される。
<シネマスケープ>部門では、マノエル・ド・オリヴェイラ監督の「Magic Mirror」などの他、日本からは長崎俊一監督「闇打つ心臓」や塚本晋也監督の「HAZE」、黒沢清監督の「蟲の家」、諏訪敦彦監督の「パーフェクト・カップル」などが上映される。
特集上映部門は、ソ連時代に上映が許されなかった60年代から80年代にかけての10本を特集する。また、インドでサタジット・レイやグル・ダットと並び称されるリトウィク・ガタク監督の生誕80周年、没後30周年を記念して7本が上映される。
(報告者:岡崎 匡)
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第7回チョンジュ映画祭 開幕
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