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『青春神話』ツァイ・ミンリャン監督、リー・カンションさん舞台挨拶

1128rebels_0111月28日、「特集上映:ツァイ・ミンリャン」が有楽町スバル座で開幕した。最初の上映となる『青春神話』(1992)の前に、ツァイ・ミンリャン監督と主演のリー・カンションさんが舞台挨拶を行った。

最初に司会の林 加奈子東京フィルメックス・ディレクターが、共催の台湾文化部、台北駐日経済文化代表処台湾文化センターの朱文清さんはじめ関係者の皆さんに感謝の言葉を述べた。

続いてツァイ監督とリーさんが登場すると、満員の客席は大きな拍手で迎えた。『青春神話』は1993年の東京国際映画祭ヤングシネマ部門でブロンズ賞を受賞している。ツァイ監督は「時間が経つのは早いものです。こうして再び東京で上映でき、光栄に思っています」と挨拶し、「僕たち自身は、そんなに年を取ったとは思っていないんですが」と会場の笑いを誘った。

リーさんは作品について「僕が監督と初めて仕事をした作品。この映画の中には22年前の、若僧の僕がいます」と紹介し、「この東京でツァイ監督のレトロスペクティブが行われることを嬉しく思います。気に入ってくださると嬉しいです」と挨拶した。

1128rebels_03林ディレクターが客席に向かって「この作品を初めて観る方はどのくらいいらっしゃいますか?」問いかけると、多くの手が上がった。これを見たツァイ監督、「ひょっとして、この映画が作られた1992年にまだ生まれていなかった人はいますか?」と呼びかけた。数人の手が上がったのを見ると、監督は「『郊遊<ピクニック>』以降、若い観客が増えているのを感じます。過去のものも、遡って観てくれている」と嬉しそうな様子を見せた。

最近、2003年に撮った短編「天橋不見」と『西瓜』『ふたつの時、ふたつの時間』の3本を修復したそうで、またこの3つを一緒に上映する機会を作りたい、と語った。「過去の作品が埋もれて消えてしまうのではなく、再び皆さんに見ていただけるよう、応援してくださると嬉しいです」と呼びかけた。

「特集上映:ツァイ・ミンリャン」は12月4日まで、有楽町スバル座にて開催中。

(取材・文:花房佳代、撮影:白畑留美、村田まゆ)

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