「愛のむきだし」がベルリン映画祭でW受賞!

園子温監督作品「愛のむきだし」が、第59回ベルリン国際映画祭フォーラム部門で上映され、カリガリ賞とFIPRESCI賞(国際批評家連盟賞)に輝きました。
カリガリ賞はフォーラム部門で上映された作品の中から、3人の審査員によって選ばれる賞です。副賞の賞金4,000ユーロの半分は監督に、残りの半分はドイツでの公開を支援するために配給会社に贈られます。「愛のむきだし」は、受賞の発表数日前にドイツ国内での公開が決定していました。
また、FIPRESCI賞は国際批評家連盟に所属する批評家が、コンペ部門、パノラマ部門、フォーラム部門の各部門から1作品ずつ、3人の審査員が選出します。
同作は、第9回東京フィルメックスの特別招待作品として上映され、観客からの熱狂的な支持を受けて「アニエスベー・アワード」も受賞しています。
2月6日の公式上映では、園監督と安藤サクラさんも舞台挨拶にたち、ベルリンの観客との質疑応答にも応えていました。受賞が発表された時には既にお二人も日本に帰国されたあとだったため、東京フィルメックスでの上映のご縁で、林 加奈子ディレクターがカリガリ賞を代理受賞いたしました。
また、昨年の東京フィルメックスコンペ部門で上映された、ソヨン・キム監督の「木のない山」が、エキュメニック賞を受賞しています。
ベルリン映画祭 独立審査員による受賞結果一覧
フォーラム部門のサイトより カリガリ賞受賞理由、授賞式模様
FIPRESCI公式サイト

第2回<「映画」の時間>を開催します!

昨年、東京フィルメックス初の試みとなった、子ども映画制作ワークショップ<「映画」の時間>。5本の傑作が完成し、好評のうちに終えました。
そして、今年3月に第2回の開催が決定しました。
今回の特別講師は篠崎誠監督。どんな映画が誕生するか、今からとても楽しみです。
対象は小学3年生から中学3年生まで。
また、3月7日(土)には、イランからハナ・マフマルバフ監督をお迎えしてのプレイベントも開催します。
ただいま参加者を募集中です。
詳細はサイトをご覧ください。

第59回ベルリン国際映画祭、開幕

第59回ベルリン国際映画祭が2月5日から開催されます。第9回東京フィルメックスで上映された「愛のむきだし」はフォーラム部門にてインターナショナルプレミア上映されます。
事務局スタッフによる紹介記事を「世界の映画祭だより」に掲載中ですので、どうぞご覧ください。
第59回ベルリン国際映画祭、開幕

第59回ベルリン国際映画祭 開幕

第59回を迎えるベルリン国際映画祭のプログラムの全容が先月27日に発表された。同映画祭は2月5日から15日にかけて開催される。
プログラムの内容に関しては、個々の作品の国籍や監督名などから判断する限り、同映画祭の例年の傾向から大きく逸脱したものではないように見える。もちろんレトロスペクティブを除けば基本的に新作の映画が上映されるため、その意味では内容は完全に新しいわけだが、メインのコンペティション部門を始め、パノラマやフォーラムといった部門に関しても、部門間、あるいは部門内のプログラミングのバランスは、ほぼ例年通りに保たれているといっていいだろう。
その一方、(もしかしたらプログラムの枠組み以上に)今回の映画祭のポイントとなるのは、世界的な不況が本格化して以降、初めて開かれる大規模な国際映画祭であるということかもしれない。併設されるヨーロピアン・フィルム・マーケットの動向と共に、深刻化する現在の経済状況がどの程度映画の世界に影響を及ぼし、またこれから及ぼしていくのかということが、今回の映画祭を契機に、ある程度は明らかになってくると思われるからだ。
因みに、日本映画に関しては、今年は残念ながらコンペティション出品作はないが、パノラマ部門に『ぐるりのこと。』(橋口亮輔監督)、フォーラム部門に『精神』(想田和弘監督)、『無防備』(市井昌秀監督)、『Deep in the Valley 谷中暮色』(舩橋淳監督)、『愛のむきだし』(園子温監督)、フォーラムエクスパンディドに『16-18-4』(西川智也監督)がそれぞれ選出された他、青少年向けの映画の部門であるジェネレーション部門にて、『そらそい』(監督:石井克人/オースミユーカ/三木俊一郎)が上映される予定だ。
また、昨年の東京フィルメックスで上映された作品としては、前述の『愛のむきだし』(渋谷ユーロスペースにて現在公開中)の他、審査員特別賞コダックVISIONアワードを受賞したソヨン・キム監督の『木のない山』がフォーラム部門にてヨーロッパ初上映される(また、キム監督と共にプロデューサーとして来日したブラッドリー・ラスト・グレイ監督の長編第2作『The Exploding Girl』も同じくフォーラム部門でプレミア上映されることも付記しておく)。
・ベルリン国際映画祭公式サイト(ドイツ語、英語):
http://www.berlinale.de
・プログラムは公式サイトの下記ページから検索が可能:
http://www.berlinale.de/en/programm/
berlinale_programm/programmsuche.php
主要部門のラインアップは以下の通り。
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第9回東京フィルメックス最優秀作品がアカデミー賞ノミネート&日本公開決定!

第9回東京フィルメックスのコンペ部門で最優秀作品賞に輝いたイスラエル映画「バシールとワルツを」(アリ・フォルマン監督)の日本公開が決定しました!
公開タイトルは「戦場でワルツを」、そして劇場もシネスイッチ銀座での公開と決まりました。
そして、今月末に発表される第81回アカデミー賞の外国語映画部門にもノミネートされました!
日本からは「おくりびと」(滝田洋二郎監督)もノミネートされ、国内の注目も高い同部門。この他には、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した「クラス」も最終候補5作品に残っています。
「戦場でワルツを」はアカデミー賞前哨戦となる第66回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞や第43回全米批評家協会作品賞、そして1月31日に授賞式が行われたばかりの第61回全米監督組合(DGA)ドキュメンタリー映画賞と、立て続けに受賞して期待も高まっています。
気になる結果の発表は2月22日(予定)です。
東京フィルメックスの開催中には、アニメーション監督のヨニ・グッドマンさんが来日、観客との質疑応答などで応えてくださいました。
デイリーニュースやブロードキャストで、その模様がご覧いただけます。
「戦場でワルツを」Q&A
 同 動画
トークイベント「戦場でワルツを」予備知識講座
 同 動画
「受賞会見」
「閉会式」
 同 動画

東京フィルメックス上映作品が今週末に公開!

これまでの東京フィルメックスで上映された2作品が、今週末の1月31日(土)より東京を皮切りに劇場公開されます。
第8回(2007年)のコンペ部門で上映され、見事に審査員特別賞コダックVISIONアワードに輝いた、ヤウ・ナイホイ監督のデビュー作「天使の眼、野獣の街」(映画祭上映タイトル「アイ・イン・ザ・スカイ」)。
ジョニー・トー作品の脚本家として腕を奮ってきたヤウ監督が、満を持して送り出したスリルあふれる傑作。昨年のコンペ部門審査員を務めてくださったレオン・カーファイさんの強烈な存在感も見逃せません。
「天使の眼、野獣の街」公式情報
また、園子温監督の最新作「愛のむきだし」は、237分にもわたり繰り広げられる壮大なラブストーリー。満場の観客からの熱狂的な支持も集め、見事にアニエスベー・アワードに輝きました。
映画祭上映時には、園子温監督を始めとして、初主演となった西島隆弘さん、満島ひかりさん、安藤サクラさん、渡辺真起子さんが舞台挨拶に駆けつけてくださいました。そして、この勢いは日本にとどまらず、2月に開催されるベルリン映画祭フォーラム部門にも出品が決定しています。
どうぞ、この機会にご覧ください。
「愛のむきだし」公式サイト
「愛のむきだし」舞台挨拶
 同 動画
「愛のむきだし」Q&A
 同 動画
「『愛のむきだし』を楽しむために」トークショー
 同 動画
また、昨年のコンペ部門で上映された熊切和嘉監督「ノン子36歳(家事手伝い)」も現在、公開中です。好評につき、渋谷・ヒューマントラストシネマ文化村通りでは2月27日までのロングラン上映が決定しました。その他、全国各地の劇場でも続々公開中です。
ただいま開催中のロッテルダム映画祭スペクトラム部門でもインターナショナル・プレミアとして上映され、とても好評のうちに迎えられました。
公開情報など、詳細は公式サイトをご覧ください。どうぞ、お見逃しなく。
「ノン子36歳(家事手伝い)」公式サイト
「ノン子36歳(家事手伝い)」舞台挨拶
 同 動画
「ノン子36歳(家事手伝い)」Q&A
 同 動画
「坂井真紀の魅力を語る」トークイベント
 同 動画

「SAPIO」「ビジネスアスキー」で新作映画紹介を連載中

東京フィルメックスのスタッフが、劇場で公開されている新作を中心にご紹介する連載です。
今回は、林ディレクターによるおすすめ作品です。
「ビジネスアスキー」(1月24日発売号)では、キム・ギドク監督最新作「悲夢」を取り上げました。東京フィルメックスでもおなじみのギドク作品。今回はオダギリジョーさんが主演を務めています。
「SAPIO」(1月28日発売号)では、エラン・リクリス監督のイスラエル映画「シリアの花嫁」をご紹介しています。東京フィルメックスでは、2年連続でイスラエル映画がコンペ部門の最優秀作品賞を獲得しています。現在の映画界で注目を集めている地域のひとつと言えるかも知れません。
ぜひ、お手に取ってご覧下さい。
「ビジネスアスキー」公式サイト
「SAPIO」公式サイト