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特集上映 「ゴールデン・クラシック1950」


共催:松竹、【字幕制作】東京都、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)
協力:東京国立近代美術館フィルムセンター、国際交流基金



昨年に引き続き、松竹キネマ90周年記念ならびに東京劇場開場80周年記念企画として、松竹と共催して東劇で特集上映を開催します。今回は、日本映画の黄金時代とされる1950年代の作品を中心に、松竹が生み出した数々の名作を「ゴールデン・クラシック1950」として特集します。

東京フィルメックスX松竹キネマ90周年
松竹黄金期の三大巨匠


東京フィルメックス期間中にあたる第一部(11/20-11/28)では、「松竹黄金期の三大巨匠」と題して、日本映画界を牽引していた小津安二郎監督、木下惠介監督、渋谷実監督の作品を上映します。これら14本のうち7本は「東京文化発信プロジェクト」の一環としてニュープリントを作成。東京から世界へ向けての発信として、すべて英語字幕付きで上映いたします。
特に海外において、まとまった形で紹介されることのなかった渋谷実作品は、2011年2月に開催されるベルリン国際映画祭での上映が決まっており、世界的な再評価のきっかけとなることが期待されます。

※全14作品、英語字幕あり、ニュープリントの7作品は「東京文化発信プロジェクト」として作成されます。


■渋谷実監督作品


『本日休診』 Doctor's Day Off

『本日休診』 Doctor's Day Off
1952 / 97分
出演:柳永二郎、鶴田浩二、三國連太郎、淡島千景

(C) 1952 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『現代人』 Modern People

『現代人』 Modern People
1952 / 112分 ※東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵
出演:池部良、山村聰、山田五十鈴、多々良純

(C) 1952 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『正義派』

『正義派』
1957 / 91分 ※ニュープリント
出演:三好栄子、田浦正巳、佐田啓二、久我美子

(C) 1957 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.
本プリントは東京国立近代美術館所蔵の原版より複製されたものです

『悪女の季節』 The Days of Evil Women

『悪女の季節』 The Days of Evil Women
1958 / 110分 ※国際交流基金所蔵
出演:東野英治郎、山田五十鈴、岡田茉莉子、伊藤雄之助

(C) 1958 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『もず』

『もず』
1961 / 95分 ※ニュープリント
出演:淡島千景、有馬稲子、永井智雄、山田五十鈴

(C) 1961 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『好人好日』

『好人好日』
1961 / 88分 ※ニュープリント
出演:笠智衆、淡島千景、岩下志麻、乙羽信子

(C) 1961 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『酔っぱらい天国』

『酔っぱらい天国』
1962 / 93分 ※ニュープリント
出演:笠智衆、石浜朗、倍賞千恵子、津川雅彦

(C) 1962 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『大根と人参』 The Radish and the Carrot

『大根と人参』 The Radish and the Carrot
1965 / 104分 ※ニュープリント
出演:笠智衆、乙羽信子、加賀まりこ、岩下志麻

(C) 1965 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.



渋谷実 プロフィール

1907年1月2日東京市浅草区生まれ。30年松竹蒲田撮影所を見学したのをきっかけに『大都会』(牛原虚彦・29)の撮影見習い助手を無給で務め、その後松竹蒲田に入社。成瀬巳喜男に師事する。小津安二郎『淑女は何を忘れたか』(37)の助監督を務め、37年『奥様に知らすべからず』で監督昇進、続いて第2作『ママの縁談』(37)でも好評を博す。その後『母と子』(38)、 原研吉と共同監督した『女性の覚悟』(40)でフレッシュな女性の生き方を描き、『桜の国』(41)では興行的な成功を収める。43年召集令状が来て中国戦線に送られる。終戦後46年4月に帰国。復帰第一作は『情炎』(47)。獅子文六の新聞小説『てんやわんや』(50)では風俗喜劇に新境地を開拓し、この作品がデビューの淡島千景が洗練された演技で素晴らしい才能を発揮。淡島千景はその後の渋谷作品にとって重要なミューズとなる。

獅子文六原作の『自由学校』(51)は、親友の吉村公三郎監督による大映版と競作になり、どちらも年間の興行収入ベストテンに入る。獅子文六原作では他にも『やっさもっさ』(53)と『バナナ』(60)があり、井伏鱒二原作『本日休診』(52)では個性豊かな俳優たちが織りなす群像ドラマを巧みに演出し高く評価された。『現代人』(52)はシリアスな社会派ドラマ、重厚かつ細やかな演出が冴える志賀直哉原作の『正義派』(58)、村八分にされる一家を描いた『気違い部落』(57)、唯一の時代劇『青銅の基督』(55)から『悪女の季節』(59)『もず』(61)『二人だけの砦』(63)と、50年代から60年代にかけてドラマチックかつ重喜劇とも言える世界を描き続ける。他にも奇人の数学者一家の微笑ましき『好人好日』(61)、大酒のみの父親とその息子に降り掛かる悲喜劇『酔っぱらい天国』(62)、小津安二郎が構想を練りながら亡くなった作品のタイトルだけを使用した『大根と人参』(65)は、笠智衆主演で小津へのオマージュを込めた一本となった。この後松竹を離れて初めて東京映画で撮った『喜劇 仰げば尊し』(66)が最後の映画となる。

インタビュー嫌いで有名で、ニックネームは<意地悪じいさん>。木下恵介にはライバル意識を燃やして犬猿の仲だったという。都会派だがシャイで人見知り。持ち物は外国製品を好み、外国書物を原書で読むのが趣味。助監督だった川島雄三、中平康は共に渋谷のダンディズムを受け継ぎ、今村昌平、山田洋次も渋谷作品の助監督を務めた。80年12月20日肺炎のため73歳で死去。今年は没後30周年となる。



■木下惠介監督作品


『カルメン故郷に帰る』 Carmen Comes Home

『カルメン故郷に帰る』 Carmen Comes Home
1951 / 86分
出演:高峰秀子、小林トシ子、坂本武、佐野周二

(C) 1951 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『カルメン純情す』 Carmen's Innocent Love

『カルメン純情す』 Carmen's Innocent Love
1952 / 103分 ※ニュープリント
出演:高峰秀子、若原雅夫、淡島千景、小林トシ子

(C) 1952 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『肖像』 The Portrait

『肖像』 The Portrait
1948 / 73分 ※ニュープリント
出演:井川邦子、三宅邦子、桂木洋子、菅井一郎

(C) 1948 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.
本プリントは東京国立近代美術館所蔵の原版より複製されたものです

■小津安二郎監督作品


『東京物語』 Tokyo Story

『東京物語』 Tokyo Story
1953 / 135分
出演:笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子

(C) 1953 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『晩春』 Late Spring

『晩春』 Late Spring
1949 / 108分
出演:笠智衆、原節子、月丘夢路、杉村春子

(C) 1949 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

『麦秋』 Early Summer

『麦秋』 Early Summer
1951 / 125分
出演:原節子、笠智衆、淡島千景、菅井一郎

(C) 1951 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.

関連イベント



東劇では、東京フィルメックス閉幕後も、引き続き「ゴールデン・クラシック1950」の後編として、以下の特集上映を行います。(11月29日~12月10日)

東京劇場80周年×松竹キネマ90周年
「女優王国 - 日本が恋する女優たち」


大衆娯楽の殿堂と云われた東京劇場(東銀座・東劇)の開場80周年を記念し、50年代黄金期の松竹映画を彩った銀幕女優たちの名作・ヒット作を中心に特集。
また、松竹映画と歴史的にも所縁が深い日本コロムビア創業100周年とコラボレーションし、12月4日、5日は"日本コロムビア・デー"としてコロムビア主題歌作品等上映。
※一部、英語字幕あり

『愛染かつら(総集篇)』(監督:野村浩将 / 1938年 / 89分)
『愛染かつら』(監督:中村登 / 1962年 / 100分)
『集金旅行』(監督:中村登 / 1951年 / 103分)
『君の名は』 (監督:大庭秀雄 / 1953,54年 / 第1部128分、2部128分、3部124分)
『君の名は (総集編)』(監督:大庭秀雄 / 1962年 / 185分)
『お茶漬の味』(監督:小津安二郎 / 1952年 / 116分)
『彼岸花』(監督:小津安二郎 / 1958年 / 118分)
『二十四の瞳』(監督:木下惠介/ 1954年 / 156分)
『喜びも悲しみも幾歳月』 (監督:木下惠介 / 1957年 / 第1部、2部160分)
『風花』(監督:木下惠介 / 1959年 / 78分)
『なつかしの映画歌謡史』(1974年 / 24分)



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