2016年11月19日（土）、東京・TOHOシネマズ日劇にて、第17回東京フィルメックスが開幕した。林 加奈子東京フィルメックス・ディレクターが登壇し、「東京フィルメックスに関わる多くの皆さまのご支援・ご協力・ご協賛に感謝を申し上げます」という謝辞に続き、「心からの尊敬と感謝を込めて、本気の映画を本気で上映してまいります」と意気込みを述べ、開幕を宣言した。

続いて、今年のコンペティション部門の審査員が紹介され、女優・声優のアンジェリ・バヤニさん、パク・ジョンボム監督、アジア映画研究者の松岡環さん、プロデューサーのカトリーヌ・ドゥサールさん、そして本年度審査委員長を務める映画評論家・映画祭プログラマーのトニー・レインズさんが登壇した。

審査員を代表して、トニーさんは「皆さん、こんばんは」と日本語で挨拶。審査委員長を務めることを光栄に思うと述べ、「東京フィルメックスのコンペティション作品は非常に質が高く、私たち審査員も楽しみにしています。皆さんにとっても、楽しいひと時でありますように」と語った。

 今回は、“イスラエル映画の現在”と題した特集や“アジアからの「映画の未来へ」”という国際シンポジウムが開催される。最終日の前日、11月26日（土）には、コンペティション部門10作品を対象とした最優秀作品賞と審査員特別賞、学生審査員が選ぶ学生審査員賞や特別招待作品を含めて対象となる観客賞も発表される。

国内外の珠玉の映画が集う第17回東京フィルメックス。東京から映画の未来を発信していく映画祭が、観客と映画作家の期待とともに幕を開けた。

 （取材・文：谷口秀平、撮影：明田川志保、伊藤初音、村田麻由美）