事務局からのお知らせ

「字幕投影について」 – 林 加奈子ディレクター(9)

朝日ホールの上映では、日本語字幕を画面の外に出して表示しております。これについては、見やすくて良いという方と、見えにくいという両方のご意見を頂いています。事務局としても字幕投影については、考えどころでございます。
基本的に、英語字幕の付いているプリントを映画祭での上映だけのために海外から取り寄せて、それに日本語字幕をプリントを傷つけることなく、別のプロジェクターで投影する方法を用いておりまして、これにはアテネフランセ文化センターの字幕映写チームの神業的な作業にお世話になっております。翻訳者の方々にもギリギリにプリントが日本に届くような時間との戦いの中で、ご無理なお願いを毎年重ねてしまっておりまして、感謝に耐えません。
それで、画面の中に英語と日本語と両方が入ると、本編が見えにくいという難点もありえますが、また座席によっては字幕を外側に出すと見えにくくなるのも事実で、はたまた作品によっては画面の中に入れると映像の美しさが半減してしまう危惧のあるものもあり、難しいところです。
ただテクニカル面ではかなり工夫がなされて状況も変化してきていますし、画面の中に入れても映像への支障が最小限に抑えられる形での投影技術も進歩してきているようなので、今後お客様に見やすい日本語字幕かつ作り手のこだわりを損なわない日本語字幕のありかたについては、検討を重ねております。


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