事務局からのお知らせ

ジャパニーズ・ホラー傑作選 開催の御案内

今週16日より18日までの3日間、独立行政法人国際交流基金主催のもと、英語字幕付き日本映画上映会第4弾の企画として、「ジャパニーズ・ホラー傑作選」と題した特集上映が開催されることになりました。東京フィルメックスは、企画・運営協力として関わっています。赤坂・国際交流基金フォーラムを会場にして、全6本を全て英語字幕付きでご紹介いたします。
スクリーンで上映される機会の少ない名作を、日本に在住する外国の方々に触れていただくとともに、日本の方々にも<再発見>していただける貴重な機会になっております。
ぜひ、会場までお越しください!
http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/movie/fsp-4.html
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■上映スケジュール ※開場は各15分前
◆9/16(金)
 19:00? 怪談お岩の亡霊(1961/加藤泰/94分/35mm)
◆9/17(土)
 14:00? 四谷怪談(1959/三隅研次/84分/35mm)
 16:00? 降霊(1999/97分/35mm)
 17:40? 上映後にトークあり 黒沢清監督  ※入場無料
 19:00? 怪異談生きてゐる小平次(1982/中川信夫/78分/16mmプリント上映)
◆9/18(日)
 13:30? 鬼婆(1964/新藤兼人/100分/35mm)
 16:00? 怪談(1964/小林正樹/183分/35mm)
 ※開場は各回15分前
 ※当日券の発売は各日の初回上映30分前
 ※トークは入場無料
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—— The Japan Foundation Film Series Part 4 ——-
———- The Best of Japanese Horror ————
         ■ジャパニーズ・ホラー傑作選■
 9/16(金)?9/18(日)赤坂・国際交流基金フォーラムで開催!
  *英語字幕付き日本映画上映会
 世界を席巻するジャパニーズ・ホラーの恐怖! その秘密に迫る……
=====<6作品上映、(全て英語字幕付)>=====


 <INDEX>
  1,開催概要
  2,企画趣旨
  3,上映作品紹介
  4,タイムテーブル
  5,お問い合せ先
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■1,開催概要
 主催:独立行政法人 国際交流基金
 企画・運営協力:特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会事務局
 協力:角川映画、東映、東宝、近代映画協会、ツインズ・ジャパン、
    Mirovision, Inc.
 
 期間:2005年9/16(金)?9/18(日)
 会場:赤坂・国際交流基金フォーラム
     東京都港区赤坂2-17-22 赤坂ツインタワー1F
     東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅12番出口より1分
 料金:当日600円(当日券のみ) ※トークは入場無料
  JFサポーターズクラブ会員は当日500円(当日券のみ)
  *各回入替制 *開場は15分前 *全作品英語字幕付き 
 お問合せ:上映会事務局(東京フィルメックス内)
      Tel:03-3560-6394(11:00?17:30 平日のみ)
 会期中のお問合せ:国際交流基金フォーラムTel:03-5562-4096
          (開催期間中のみ9/16-9/18)
(広報のお問い合せは東京フィルメックス事務局まで)
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■2,企画趣旨
 国際交流基金は日本文化紹介活動の一つとして、日本映画に外国語字幕を付け、海
外における上映に提供しています。このたび、日本に在住する外国の方々にも日本映
画の豊かさに触れて頂く一端になればと、英語字幕付き日本映画の上映会を行います。
 昨年6月の<Masters of the Japanese Cinema 日本映画の巨匠と女優たち>、今
年3月の<When Masters were Young -1960’s にっぽん60年代 巨匠たちの原点>、
今年6月の<Flashback / Flashforward: Staging the Past フラッシュバック/フ
ラッシュフォワード:過去への視線>に引き続く第4弾の企画として、<The Best
of Japanese Horror ジャパニーズ・ホラー傑作選>と題し、今回は恐怖映画を特集
します。
 伝統的な日本の怪談をもとにした作品をはじめ、恐ろしさのみならず日本的情緒に
満ちた人間描写を目の当たりにすることができるでしょう。
 また、クラシック作品に加えて、現在活躍中の黒沢清監督の作品上映とトークも行
ない、ジャパニーズ・ホラーのエッセンスに触れるプログラムとなっております。
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■3,上映作品:全6作品を英語字幕付きで上映(各1回上映)
『四谷怪談』『怪談お岩の亡霊』『怪談』『鬼婆』
『怪異談・生きてゐる小平次』『降霊』
● 『四谷怪談』
1959/84分/カラー/シネスコ
監督:三隅研次/原作:鶴屋南北(「東海道四谷怪談」)/脚本:八尋不二/撮影:
牧田行正/美術:太田誠一/音楽:鈴木静一
出演:長谷川一夫、中田康子、浦路洋子、近藤美恵子、高松英郎
浪人の民谷伊右衛門は、裕福な武家の娘・お梅に見初められる。伊右衛門の妻・お岩
に嫉妬したお梅は、伊右衛門の悪友・直助を利用してお岩に毒を飲ませるが……。一
世を風靡したスター長谷川一夫が怪談映画に初めて取り組み、数多い「四谷怪談」の
映画化作品の中でも悲劇的な主人公像を演じ、殺された妻のため夫が仇討ちをすると
いうラブ・ストーリー仕立てになっている。三隅研次監督は時代劇の名手として、
『座頭市』シリーズや『眠狂四郎』シリーズなども手がけている。
● 『怪談 お岩の亡霊』
1961/94分/モノクロ/シネスコ
監督・脚本:加藤泰/原作:鶴屋南北 (「東海道四谷怪談」)/撮影:古谷伸/美
術:桂長四郎/音楽:高橋半
出演:若山富三郎、藤代佳子、桜町弘子、近衛十四郎、伏見扇太郎
「四谷怪談」をもとにアレンジして、貧乏な浪人の民谷伊右衛門が出世欲にかられて
妻をないがしろにし、破滅してゆく姿をリアリズム・タッチで描く。主人公のキャラ
クターは暴力的でエゴイスティックな無頼漢という異色の設定で、若山富三郎が凄ま
じい迫力で演じている。登場人物それぞれの情念に焦点が当てられ、人間的な業の悲
哀を物語る。『瞼の母』(62)『男の顔は履歴書』(66)などの加藤泰監督が、裏町
にうごめく人々のドラマを骨太に描いている。
● 『怪談』
1964/163分/カラー/シネスコ
監督:小林正樹/原作:小泉八雲 「怪談」 より 「和解」 「雪女」 「耳無芳一の
話」 「茶碗の中」/脚本:水木洋子/撮影:宮島義勇/美術:戸田重昌/音楽:武
満徹/照明:青松明
出演:新珠三千代、三国連太郎、仲代達矢、岸恵子、中村賀津雄、丹波哲郎、志村喬、
小泉八雲(ラフカディオ・ ハーン)の短編集から4話を選び、オムニバス構成で映
画化。「黒髪」京で困窮した武士は、妻を捨て遠い任地へ赴くが……。「雪女」武蔵
国の木こりは雪女に出会うが……。「耳無芳一の話」琵琶の名人、芳一は平家の亡霊
に取り憑かれるが……。「茶碗の中」江戸の侍、関内は茶店で茶碗の中に男の顔を見
るが……。壮大なセットや和楽器を取り入れた音楽により幻想的な美しさを表現した
芸術作品。カンヌ映画祭審査員特別賞を受賞。
● 『鬼婆』
1964/100分/モノクロ/シネスコ
監督・脚本:新藤兼人/撮影:黒田清己/美術:新藤兼人、松本博史/音楽:林光/
出演:乙羽信子、吉村実子、佐藤慶、殿山泰司、宇野重吉
戦乱の中世、荒涼とした芒ヶ原で、中年女は戦場に行った息子の嫁とともに、落武者
を殺し奪った武具を売って暮らしていた。戦から戻った男が息子の死を告げるが、嫁
は男と逢引きするようになる。中年女は嫉妬と不安に駆られ、鬼の面をつけて若い2
人をおどすが……。鬼女伝説などの寓話をもとにして、人間の奔放な本能をダイナミッ
クに物語る。『裸の島』(60)『ふくろう』(04)などの新藤兼人監督がオリジナル
脚本により、土俗的な女性像を生々しく描き出す。
● 『怪異談・生きてゐる小平次』
1982/78分/カラー/
監督・脚本:中川信夫/原作:鈴木泉三郎/撮影:樋口伊喜夫/美術:西岡善信、加
門良一/
出演:藤間文彦、石橋正次、宮下順子
江戸時代。旅芝居の役者の小平次、囃子方の太九郎、その妻おちかの3人は幼なじみ。
横恋慕していた小平次は「おちかをくれ」と太九郎に詰め寄るが、逆上した太九郎は
小平次を滅多打ちにする。それから太九郎とおちかは小平次の幻影につきまとわれる
が……。登場人物を3人に限定した実験的演出により、男女の情念を描き出す。原作
は江戸時代の役者の幽霊伝説に基づいた戯曲。『東海道四谷怪談』(59)『地獄』
(60)などの巨匠・中川信夫監督の遺作。
● 『降霊』
1999/97分/カラー
監督:黒沢清/原作:マーク・マクシェーン「雨の午後の降霊術」/脚本:大石哲也、
黒沢清/撮影:柴主高秀/美術:丸尾知行/音楽:ゲイリー芦屋
出演:役所広司、風吹ジュン、石田ひかり、岸部一徳、哀川翔
効果音技師・克彦の妻・純子は特殊な霊感を持っていた。純子は、誘拐され行方不明
となった少女を探す警察の捜査に協力するが、霊能力を発揮できなかった。だが、克
彦の機材ケースに少女が潜んでいたのを見つけ、純子はある計画を思いつく……。
『CURE』(97)『回路』(00)などの黒沢清監督が、平凡な日常生活の歯車が狂い非
情な運命にからめとられていく夫婦のドラマを描く。抑制のきいた演出により、静謐
さの中で得体の知れない恐怖の異様な迫力が際立つ。
◆黒沢清監督プロフィール
1955年生まれ。劇場映画監督デビュー作は『神田川淫乱戦争』(83)。『ドレミファ
娘の血は騒ぐ』(85)、『スウィートホーム』(89)、『地獄の警備員』(92)、『勝手
にしやがれ!!』シリーズ、『復讐』シリーズなどで独自の世界を切りひらく。『CURE
(キュア)』(97)、『ニンゲン合格』(98)では、海外映画祭においても高い評価を受
ける。99年、『カリスマ』『大いなる幻影』と話題作を相次いで発表し、『回路』
で2001年カンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞。2003年『アカルイミライ』がカンヌ
映画祭コンペティション部門に参加。同2003年には『ドッペルゲンガー』も発表。最
近作は『蟲たちの家』(05)、新作『ロフト(LOFT)』が公開待機中。著書として
「映像のカリスマ」や「映画はおそろしい」、「黒沢清の恐怖の映画史」などがある。
これまで『CURE(キュア)』『アカルイミライ』がアメリカで劇場公開されている。
また、今年の秋にアメリカで公開される『回路』は、ハリウッドでリメイク版が製作
されている。
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■4,上映スケジュール ※開場は各15分前
◆9/16(金)
 19:00? 怪談お岩の亡霊(1961/加藤泰/94分/35mm)
◆9/17(土)
 14:00? 四谷怪談(1959/三隅研次/84分/35mm)
 16:00? 降霊(1999/97分/35mm)
 17:40? 上映後にトークあり 黒沢清監督  ※入場無料
 19:00? 怪異談生きてゐる小平次(1982/中川信夫/78分/16mmプリント上映)
◆9/18(日)
 13:30? 鬼婆(1964/新藤兼人/100分/35mm)
 16:00? 怪談(1964/小林正樹/183分/35mm)
 ※開場は各回15分前
 ※当日券の発売は各日の初回上映30分前
 ※トークは入場無料
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問い合わせ先
上映会事務局
tel.03-3560-6394


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