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第44回カルロヴィヴァリ国際映画祭レポート


第44回カルロヴィヴァリ国際映画祭レポート
<Another View — TOKYO FILMeX Presents>上映報告
チェコのカルロヴィヴァリ国際映画祭にて、Another View部門“東京フィルメックス・プレゼンツ”として、第9回東京フィルメックスの日本映画3本(『愛のむきだし』園子温監督、『ノン子36歳(家事手伝い)』熊切和嘉監督、『PASSION』濱口竜介監督)が上映されました。
各作品2回ずつ上映が行なわれ、いずれも満席となりました。学生を中心に若い観客層が多く、ストレートに映画を楽しんでいる反応の良さが見受けられました。セリフや画面に敏感にリアクションして、時折クスクス笑いも漏れ、作品が受け入れられている手応えを感じさせました。
熊切監督、濱口監督が映画祭に参加し、Q&Aを行いました。登場人物などについての素直な疑問や背景となっている日本社会に対する質問などが寄せられました。特に、『ノン子36歳(家事手伝い)』『PASSION』とも、キャラクターの設定として、安定した仕事を得ることが容易ではない若い世代が描かれていることについて、それまでの先入観とは違った日本の現状の一側面に触れたという驚きがあった様子で、「今の日本は本当にそうなのか?」という質問が出ました。
観客のノリの良さやリラックスした映画祭の雰囲気は、両監督にとっても新鮮な体験となった様子でした。日本から遠く離れたこの地でも素直に映画を楽しもうとする観客たちに出会ったことが刺激になり、今後の創作に向けてより一層の意欲をかき立てられていらっしゃいました。自作の上映やQ&Aを行なったのみならず、映画祭を堪能して、幅広いプログラムから様々な映画を見たり、地元名物の飲む温泉などを観光をしたり、充実した滞在となったことと思います。
また、両監督とも映画祭の中で見たお気に入りは、毎回本編前にかかる映画祭オフィシャル・トレーラーと語られていました。映画祭のトロフィーを題材にしての短編は、出演者も豪華で、完成度の高いコメディ仕立てになっているのも贅沢です。こうした映画祭側の粋な演出が、映画を楽しもうという雰囲気の盛り上げに一役買っています。
(報告者:森宗厚子)
※なお、キネマ旬報(8/22発売号)にて「カルロヴィヴァリ映画祭レポート記事」が掲載されます。
【カルロヴィヴァリ映画祭オフィシャル・トレーラー】
44th KVIFF Official Festival Trailer – Jiri Menzel
44th KVIFF Official Festival Trailer – Andy Garcia
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第44回カルロビバリ国際映画祭にて、東京フィルメックスで上映された日本映画3作品が上映されます
【概要】
第44回カルロヴィヴァリ国際映画祭(2009年7月3日~11日)
上映回数:464回
上映作品数:232作品
・劇映画:194本(長編181本/短編13本)
・ドキュメンタリー:38本(長編27本/短編11本)
IDパス登録者:1786人
内訳(監督:342人/映画業界:814人/プレス:628人)
映画祭パス:10,277枚
チケットの売り上げ数:131,293枚
カルロヴィヴァリ国際映画祭公式サイト(チェコ語、英語)
受賞結果のプレスリリース

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