『花咲くころ』 In Bloom / Grzeli nateli dgeebi
グルジア、ドイツ、フランス / 2013 / 102分
監督:ナナ・エクチミシヴィリ、ジーモン・グロス (Nana EKVTIMISHVILI, Simon GROSS)
【作品解説】
1990年代初頭。ソ連の解体後、独立を達成したものの、内戦による不安定な空気に包まれていたグルジアのトビリシ。主人公は14歳になったばかりのナティアとエカ。父親の不在のうちに育ったエカは、母親と姉の干渉に反発を感じている。一方、ナティアの家庭はアル中の父親のために険悪な状態に追い込まれている。ある日、ナティアは一人の少年から銃弾が入ったピストルを渡される。それは家庭からも学校からも疎外された二人の少女たちの運命を変える事件の発端であった......。不安な時代の中で成長する少女たちを瑞々しく描き、グルジア映画の新世代を予感させる監督デビュー作。ベルリン映画祭フォーラム部門で上映され、国際アートシアター連盟賞(CICAE賞)を受賞した。
ナナ・エクチミシヴィリ&ジーモン・グロス (Nana EKVTIMISHVILI & Simon GROSS)
ナナ・エクチミシヴィリは1978年、グルジアのトビリシ生まれ。ドイツ・ポツダムのコンラート・ヴォルフ映画テレビ大学で脚本とドラマツルギーを学ぶ。短編監督作品に"Lost Mainland"(07)、"Waiting for Mum"(11)がある。ジーモン・グロスは1976年、ベルリン生まれ。ミュンヘン映画テレビ大学で演出を学ぶ。短編監督作品に"Fall of Man"(98)、"Elated by Night"(01)、長編作品に"Fata Morgana"(07)がある。二人の共同監督作品である『花咲くころ』はエクチミシヴィリにとっては長編第1作、グロスにとっては長編第2作となる。