11/25 『ふたりの人魚』Q&A
有楽町朝日ホール
ロウ・イエ(監督)
市山 尚三(東京フィルメックス ディレクター)
樋口 裕子(通訳)
中国 / 2000 / 83分
監督:ロウ・イエ(LOU Ye)
配給:アップリンク
China / 2000 / 83min.
Director: LOU Ye
ニュース/Q&A
11/24 『静かな雨』Q&A
11/24 『静かな雨』Q&A
有楽町朝日ホール
中川 龍太郎(監督)
市山 尚三(東京フィルメックス ディレクター)
日本 / 2019 / 99分
監督:中川龍太郎 (NAKAGAWA Ryutaro)
配給:キグー
Japan / 2019 / 99min.
Director: NAKAGAWA Ryutaro
【レポート】『評決』レイムンド・リバイ・グティエレス監督Q&A
11月25日(月)、有楽町朝日ホールにて、第20回東京フィルメックスのコンペティション作品としてレイムンド・リバイ・グティエレス監督の長編初監督作『評決』が上映された。夫が妻と娘に振るった家庭内暴力を発端に、フィリピンの司法問題に鋭く切り込む野心作だ。現代フィリピン映画を牽引するブリランテ・メンドーサ監督がプロデューサーを務めていることでも話題となっている。
冒頭、市山尚三東京フィルメックス・ディレクターは、「この作品は一組の家族のドメスティック・バイオレンスを描くと同時に、フィリピンの司法手続きの問題をあぶり出すという社会的テーマを持った力作だと思いました。なにか具体的な事件がもとになっているんでしょうか?」と問いかけ。グティエレス監督は「実はドメスティック・バイオレンスに関する映画を作ろうと考えていたわけではありませんでした。ある日偶然、パートナーに暴力を振るわれた女性が、助けを求めて私の家にやって来たのがきっかけだったんです。そうした現場を目にしたのは初めてだったので、大きな衝撃を受けました。それでなにか自分にできることはないかという気持ちをずっと抱えていました。後々被害を受けた女性に話を聞いたところ、裁判に持ち込みたいということだったんですが、なんと数日後にふたりは元のさやに戻ったんですね。ひどいことがあったのにそれを忘れて元に戻れるのだろうかと思ったんですが、『法に訴えるにはあまりに煩雑な不都合がありすぎる』と彼女に言われたんです」と当時を振り返った。
「司法問題以前に、警察の捜査の雑さが衝撃でした。相当な怪我なのに応急処置だけで被害者を振り回したり、流血沙汰を起こしたにもかかわらず被害者と加害者がずっと同行したり。実際、フィリピンの現状はどうなんでしょうか?」という観客からの質問に対しては、「この映画ではまず、フィリピンでの法のプロセスがどのように行われているかということを見せたいと思いました。実際、政府の方針としては家族優先、つまり家庭を壊さないためになるべく自分たちで解決してほしいという前提があるんですね。法的手段は機能しているといえば機能していますし、警察も仕事はしています。ただ、それが本当に有効なのかというとそうとは限らないわけですよね。人間誰しも落ち度があり、常にルールを順守できるとは限らない。法はあるけれども、法にも節穴はある。私が映画作家としてできることは、この映画で解決方法を提示するのではなく、いくつものカードをテーブルの上に並べて、『私たちの問題』として気づいてもらうこと。問題を解決するのは政府ではなく私たちなんだ、ということです」とグティエレス監督。
また「夫に用意された結末は、法廷では得ることのできなかった『正義』を、ほかの手段によって与えられたと受け取りました。監督はこの作品で、別の『正義』もありうるということを示したかったのでしょうか」と聞かれ、「それはぜひ観客のみなさんに決めてもらいたい。みなさんが考える『正義』を好きに解釈してもらいたいです。法的手続きが私たちの望む結果ではないこともあります。そのときに劇中では、もうひとつの『正義』が与えられた。でもそれは、夫がおかした罪に対して妥当な罰なのだろうか?ここで彼に下された結末は、法的なものよりもっと暴力的なものですよね」と回答。
質問は、今作のプロデューサーを務めたメンドーサ監督についてまで及んだ。「メンドーサ監督には、ドメスティック・バイオレンスというコンセプトは何度も題材にされているものだけど、君はそれでもやりたいのかと聞かれました。でもその現実を描きたかった。彼は長編の脚本を書き終えることができるなら、ぜひ読んで、自分の視点を加えて、映画化を考えてみようと言ってくださいました。脚本執筆にあたっては、ビン・ラウ監督の助けも得ました。撮影段階では、メンドーサ監督は本当に十分な自由を与えてくださって、自分の好きな解釈で撮ることができました。美的感覚が近いという意味でも、今作はメンドーサ風というのは否めないかもしれません。私が彼に教わったことは、観客はすべてわかっているという風に思わず、自分のストーリーをきちんと仕上げて、それを提示するということ。編集の段でも、ストーリーテリングにおいて常に自分に問いかける、自分を疑う、という助言をくださいました。そしてなにか間違いや欠点があっても、それも含めて自分のなかで良しとして次に進むということも学びました」と噛みしめるように話してくれた。
最後に「ラストシーンの妻の表情が、安堵しているようにも、哀しいようにも、自分を戒めているようにも見えました。どのような演技をつけたのでしょうか?」と問われると、「まず、監督はマジシャンのようなものだと思っているんです。自分のビジョンがあって、なんらかのトリックを持っていて、制作クルーや観客のみなさんをどれだけ触発しながら映画を仕上げられるか。それは俳優に関しても同じことが言えます。妻役で主演女優のマックス・アイゲンマンが現場に来た時、どんな人かというのをよく観察しました。そしてあえて演技指導をしなかった。考えすぎてほしくなかったし、自然に反応してほしかったから。一番難しかったのは最後、夫の結末に直面するシーンです。あの部分は本当に複雑な感情が入り混じっていると思ったので、彼女に解釈をゆだねて、外へ出て好きに歩いてとだけ伝えました。車にいきなり轢かれそうになるとか、どれくらいの距離をどこの方向に歩くかとか、言わなかったんですね。そして映画というのは、撮って終わりではない。編集もストーリーをガラッと変える力を持っているので、その段階でもどういうアングルで、どう繋げていくかよく考えました。映画のなかで観客がグッと掴まれたり刺さったりする部分があるとすれば、それはショックを受けるシーンがひとつあるからではなくて、全体の構成によって、盛り上がってできるものだと思うんですね。なのでそこに向けて、どういう風に観客を引き込むかということを常に考えていました」と締めくくった。
観客も監督もまだまだ話が尽きないといった様子だったが、時間になり終了となった。これを機に、家族、そしてそれを取り巻く社会のことを今一度考えてみてはいかがだろうか。
(文:福アニー、写真・明田川志保、白畑留美)
11/24 『春江水暖』Q&A
11/24 『春江水暖』Q&A
有楽町朝日ホール
グー・シャオガン(監督)
市山 尚三(東京フィルメックス ディレクター)
湯櫻(通訳)
中国 / 2019 / 154分
監督:グー・シャオガン(GU Xiaogang)
Japan / 2019 / 99min.
Director: NAKAGAWA Ryutaro
11/24 『つつんで、ひらいて』Q&A
11/24 『つつんで、ひらいて』Q&A
有楽町朝日ホール
広瀬 奈々子(監督)
市山 尚三(東京フィルメックス ディレクター)
日本 / 2019 / 94分
監督:広瀬奈々子 (HIROSE Nanako)
配給:マジックアワー
Japan / 2019 / 94min.
Director: HIROSE Nanako
【レポート】「ふたりの人魚」ロウ・イエ監督Q&A
11月25日(月)、有楽町朝日ホールにて、歴代受賞作人気投票で第5位に輝いた『ふたりの人魚』が上映された。
上映後には、監督のロウ・イエが登壇。本作は、2000年の第1回フィルメックス・コンペティションで最優秀作品にかがやいた。まず、イエ監督は「20年ぶりに上映してくださったことに感謝しています」と挨拶。昔の作品への複雑な気持ちもあるそうで、「とてもじゃないが、もう一度この場所で本作を見られず、楽屋でエンディングの曲だけを聴いていました」と述べた。
観客から、「イエ監督の作品は、被写体に対してカメラが近く、主観性が強い。はげしくエモーションを喚起する」という感想が。イエ監督は、まさに意図したとおりで、「カメラはただのツールではなく、人間の眼」だと考えているという。「映画は人をだませない」とも。「スタッフや役者のそのときの思いをカメラで表現し、真実の映画を撮ろうとしました」と語った。ほかの撮影方法を試みたこともあるが、やはりドキュメンタリータッチが根本的に好きだそう。
次にイエ監督は、マーダー役を演じたジア・ホンシャン(賈宏声)について話した。当時彼の精神状態は非常にわるく、入院していた。しばらく役者業からも遠ざかっていたという。しかし、「撮影が始まると、以前の彼の雰囲気が戻ってきたんです」と昔を振り返る。「十分に演じてくれて、彼との映画づくりに満足でした。とくに、彼の目つきがすばらしく作用しました」。2010年に、この世を去ったホンシャン。「彼のファンにとって、今こうして本作が上映されるということが、なぐさめになるのではないでしょうか」。
続いて、観客から「日本語タイトルをつけるときに、イエ監督は関与されたのでしょうか?」という質問が挙がった。原題は、物語の舞台であり上海を流れる河の名前からとった『蘇州河/Suzhou River』だ。「本作の企画UPLINKの浅井さんの事務所で、『ふたりの人魚』という日本語タイトルをつけると聞いて、とてもうつくしいタイトルだと思いました」と話すイエ監督。そして、「自分の作品が外国で配給されるときには、地元の観客の好みをいちばんよく把握している各配給会社にタイトルは任せています」とのことだった。
最後に、本作の製作過程についてたずねられたイエ監督は、「おおまかなあらすじを元に一人でロケハンをしたあと、登場人物それぞれの物語を組み立て、調整していきました」と説明。「メイメイ/ムーダン役のジョウ・シュン(周迅)が、撮影の合間に歌っていたのがよかったので、劇中でも歌ってもらったんです」と撮影の裏側を明かした。そんなふうに現場で、アドリブで付け加えていったシーンもあったという。「その結果どうなるかというのはそのときはわかりませんでしたが、今から考えると、僕のその後の映画製作への影響が大きかったと思います」。最後に、「“自由に撮るのが、映画だ”というのを、『ふたりの人魚』を作りながら身にしみて感じました」と回想した。
イエ監督は、時折はにかんだ笑顔を見せつつ、泰然と、一つひとつの質問にていねいに答えていた。
本映画祭でオープニング上映された『シャドウプレイ』は2020年2月、最新作『サタデーフィクション』も同年、アップリンク配給で公開予定。
(文・樺沢優希、写真・明田川志保)
11月25日(月)、有楽町朝日ホールで「特集上映 歴代受賞作人気投票上映」の『ふたりの人魚』が上映された。本作は2000年に開催された第1回東京フィルメックスの最優秀作品賞受賞作。上海の街を舞台に、人魚の噂を巡って絡み合う2つの恋の行方が、ミステリアスなタッチで綴られる。上映後にはロウ・イエ監督がQ&Aに登壇。20年前の撮影当時を振り返りつつ、客席からの質問に答えてくれた。
拍手に迎えられて登壇したロウ監督は、20年ぶりにフィルメックスで上映された感想を尋ねられると、「会場では見ていられないと思ったので、楽屋でエンディングの曲だけ聞いていました。非常に複雑な気持ちです」と語り、やや照れた様子。
続いて、客席からの質問に答える形で、作品に込めた思いを語ってくれた。まずは、被写体との距離が近く、POV風の主観的な視点を多用した映像について。「エモーションを喚起する」という感想と共にこのようなスタイルを採用した理由を尋ねられると、撮影に対する持論を披露。
「カメラは単なるツールではなく、人間の目でもあります。だから、ごく近い距離で人物を撮ることで、そのようにエモーションを生み出すことができます。映画は、監督や撮影しているカメラマン、俳優たちの思いを、すべて撮影によって表現することができます」。続けて、「他の撮影方法を考えたこともありましたが、やっぱり僕はドキュメンタリータッチが好き」と語り、こだわりを持っている様子が伺えた。
また、そのドキュメンタリー的な演出と脚本の関係については、「最初におおまかなあらすじを考え、それを元に、1人でロケハンを実施。それからドキュメンタリー風に、1人ずつ人物に対する物語を組み立てて、調整していきました」と明かした後、撮影現場の思い出を語ってくれた。
「現場では、俳優の状況に合わせて撮影しました。歌うシーンは、撮影の合間にジョウ・シュンが歌っていたのが良かったので、『歌ってくれない?』と頼んで、アドリブで追加したものです」。
このように即興を取り入れた撮影は「この時が初めて」とのことで、その後の自身の映画制作に対する影響を次のように振り返った。
「当時は分かりませんでしたが、後から考えてみると、この撮影方法は以後の僕の映画制作に大きな影響を及ぼしています。この時、最も強く感じたのは、“映画とは自由に撮るべきもの。様々な方法を試していいものである”ということ。そういうふうに自由に撮るものが映画だと思いました」
また、本作を含めてロウ監督の作品では、音楽を外国人の作曲家に依頼することが多い。『ふたりの人魚』については「ベルリンでポスプロを行ったので、ドイツ人を起用した」としながらも、その後の『天安門、恋人たち』(06)『スプリング・フィーバー』(09)などのペイマン・ヤズダニアン、『ブラインド・マッサージ』(14)『シャドウプレイ』(18)のヨハン・ヨハンソンについては「彼らは映画に対する理解が深かった。音楽家は、ビジュアルと関係しているので、その点についての理解が深いことが重要です」と明確な理由を明かしてくれた。
このほか、ロウ監督は既に故人となった出演者ジア・ホンシャンの思い出を振り返り、ジョウ・シュンを始めとする当時のキャスト、スタッフの現在の活躍にも言及。客席には当時、ドイツのプロデューサーのアシスタントを務め、今回のオープニング作品『シャドウプレイ』で共同脚本も担当したマー・インリーさんの姿も。ロウ監督が「僕の妻でもあります」と紹介すると、客席からは大きな拍手が送られた。こうしてQ&Aは、20年の時を重ねてさらに増した本作の存在の大きさを実感させるひと時となった。
(文・井上健一、写真・明田川志保)
11/30にはオダギリジョーが舞台登壇!阪本順治特集が明日よりスタート!
今年の特集上映は、デビュー30周年を迎える阪本順治監督。映像に刻み込まれた時代の風景、混沌、それらが一挙に蘇る厳選の4作品を上映!最近では、上映機会も限られてきている35㎜フィルムでの映像を存分に楽しんでいただける機会です。
そして、11月30日(土)の上映『この世の外へ クラブ進駐軍』では、上映後のQ&Aにオダギリジョーが登壇!出演時の思い出、阪本監督との作品づくりについてなど、のここでしか聞けないエピソードが飛び出すかも?!他3作品の上映後も、阪本順治監督によるQ&Aを予定しています。
11/27(水)12:10「鉄拳」 Tekken |
日本 / 1990 / 128分 監督:阪本順治(SAKAMOTO Junji) ©1990/写真提供:リトルモア |
高知県で家業の林業を継ぎながら、ボクシングジムのオーナーをしている誠次は、少年院を出た明夫とデイアイ、その才能に目をつける。明夫は誠次の指導によりボクサーとしての素質を開花させるが、交通事故で右腕を負傷してしまうのだった。なんとか明日夫を再起させようとする誠次の前に、思わぬ敵が立ちはだかる。監督第2作。菅原文太と大和武士が共演。超現実的とも言うべきラストの壮絶なアクションは必見である。 【上映後に阪本順治監督によるQ&Aを行います】 |
11/29(金)10:00「ビリケン」Billiken |
日本 / 1996 / 100分 監督:阪本順治(SAKAMOTO Junji) |
『どついたるねん』、『王手』に続き、阪本の”新世界三部作”の最後を飾る作品。オリンピック誘致の再開発のために、シンボルである通天閣撤去の噂に揺れる大阪・新世界。なんとか通天閣人気を取り戻そうと、通天閣観光の社長は、しまい込まれていた戦前からのビリケン像を展望台に復活させる。通天閣に祀られている神様ビリケンが実体化するという奇想により大阪庶民のバイタリティーを描いたコメディ。杉本哲太が主演。 【上映後に阪本順治監督によるQ&Aを行います】 |
11/30(土)10:00「KT」KT |
日本、韓国 / 2002 / 138分 監督:阪本順治(SAKAMOTO Junji) |
1971年4月、韓国大統領選挙は僅差で朴正煕の三選が決まったが、善戦した野党候補・金大中は、与党にとって大きな脅威だった。その後、金大中が日本を訪れていた72年10月、朴大統領は非常戒厳令を宣言し、反対勢力の徹底弾圧に乗り出す。1973年に起こった金大中事件を日韓合作で描いたポリティカル・サスペンス。事件に様々な立場から関わった人々の内面に鋭く迫る。佐藤浩市、キム・ガプスらが出演。ベルリン映画祭コンペティションで上映。 【上映後に阪本順治監督によるQ&Aを行います】 |
11/30(土)13:30「この世の外へ クラブ進駐軍」Out of the World |
日本 / 2004 / 123分 監督:阪本順治(SAKAMOTO Junji) |
1947年。敗戦から復興途上の東京に、米軍基地でかつての敵国アメリカ進駐軍を相手に演奏する希望に満ちた5人の若きジャズメンがいた。進駐軍の中には日本人を憎むアメリカ兵ジャズマンもいるが、様々な問題に直面しながらも、彼らはアメリカ兵との交流や音楽をとお押して成長していく。だが、やがて朝鮮戦争が勃発し……。萩原聖人、オダギリジョーらが主演し、『マイ・ネーム・イズ・ジョー』のピーター・ムランが共演した。 【上映後には阪本順治監督とオダギリジョーが登壇されます】 |
11/23 『夢の裏側~ドキュメンタリー・オン・シャドウプレイ』Q&A
11/23 『夢の裏側~ドキュメンタリー・オン・シャドウプレイ』Q&A
TOHOシネマズ 日比谷
マー・インリー(監督)
市山 尚三(東京フィルメックス ディレクター)
樋口 裕子(通訳)
中国 / 2019 / 94分
監督:マー・インリー(MA Yingli)
配給:アップリンク
China / 2019 / 94min.
Director: MA Yingli
11/23 『シャドウプレイ』Q&A
11/23 『シャドウプレイ』Q&A
有楽町朝日ホール
ロウ・イエ(監督)
市山 尚三(東京フィルメックス ディレクター)
樋口 裕子(通訳)
中国 / 2018 / 125分
監督:ロウ・イエ(LOU Ye)
配給:アップリンク
China / 2018 / 125min.
Director: LOU Ye