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第14回東京フィルメックス ラインナップ発表記者会見


TOKYO FILMeX (2013年10月 3日 19:59)

130926SS.jpg9月26日、アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュにて、第14回東京フィルメックスのラインナップ発表記者会見が行われた。登壇した林 加奈子東京フィルメックス・ディレクターは、「皆様の支援を受け、14回目を迎えることができました」と感謝の言葉を述べた。アジアの若手監督を対象としたコンペティションには、イスラエル、グルジア、カザフスタン、タイ、シンガポール、フィリピン、台湾、中国、日本から10本が出品される。林ディレクターは「非常にレベルの高い、史上最強の10本」と力を込める。
 

IMG_0043S.jpgコンペティション部門の審査員はイランのモフセン・マフマルバフ監督、女優の渡辺真起子さん、映画プロデューサーでユニフランス中国支局長を務めるイザベル・グラシャンさん、映画プロデューサーの松田広子さん、中国のイン・リャン監督の5名。審査委員長のマフマルバフ監督は東京フィルメックスとは縁が深いが、来場は今回が初めてとなる。
 
 
IMG_0021S.jpgコンペティション出品作の『ILO ILO(英題)』のアンソニー・チェン監督、『カラオケ・ガール』のプロデューサーであるポーンマナット・シラパサーさん、『トランジット』のハンナ・エスピア監督は、2011年より開催されている映像人材育成プロジェクト「タレント・キャンパス・トーキョー」と、その前身である「Next Masters Tokyo 2010」の参加者。すでに各地の国際映画祭で高い評価を得ており、林ディレクターは「実はプロジェクトの成果が現れるのにもう少し時間がかかると思っていた。こんなに早く参加者の作品を上映することができるとは」と喜びを述べた。「タレント・キャンパス・トーキョー2013」は、インドネシアのガリン・ヌグロホ監督、プロデューサーのローナ・ティーさん、フィルムズ・ブティック代表のジャン=クリストフ・シモンさんをメイン講師に迎えて11月25日から30日まで6日間の日程で開催される。
 
IMG_0038S.jpg日本からコンペティション部門に参加するのは2作品。会見には『祭の馬』の松林要樹監督、『トーキョービッチ,アイラブユー』の吉田光希監督がゲストとして登壇した。震災後の福島でドキュメンタリーを撮り続けている松林監督は「震災をテーマにした映画に対する、世の中の反応に悔しさを感じてきた。とにかく関心を集めるしかないと、挑発的なカットを入れようと心がけた。すでにこの作品を観た人からは、いろんな言葉をいただきました。撮影したものをすべて作品に盛り込むことはできないけれど、足らないものを自身の想像力で補うような、答えのない映画を作ることができた、と思っています」と自信をのぞかせた。
IMG_0053S.jpg吉田監督は「毎年通い続け、刺激を受けてきた映画祭に参加できることを光栄に思います」と挨拶。同名戯曲の映画化となる出品作について「これまでの作品では生っぽさやリアリティを追求してきたが、今度は思い切りフィクションに向き合ってみたかった。自分の中での挑戦となる作品でした」と語った。
 

特別招待の部門では短編を含め10本が上映される。オープニングにはカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したジャ・ジャンクー監督の『A Touch of Sin(英題)』が決定。IMG_0075S.jpg「中国社会の現状を描くという監督自身のテーマを維持しつつ、スタイルの面で大きな冒険をしている」と市山Pディレクター。クロージング作品のリティ・パニュ監督『THE MISSING PICTURE(英題)』はカンヌ映画祭「ある視点」部門最優秀賞作品。ポル・ポト政権下での監督自身の体験を土人形で再現するという斬新なアイデアで表現されている。マフマルバフ審査委員長の最新監督作『微笑み絶やさず』は、プサン国際映画祭の前ディレクター、キム・ドンホさんに密着したドキュメンタリー。ディレクターの仕事ぶりなど、 "映画祭の裏側"に興味ある人にも必見だ。
IMG_0057S.jpg『わたしの名前は...』は、映画文化への支援活動や映画製作でも知られるファッションデザイナー、アニエスベーことアニエス・トゥルブレ監督のデビュー作。市山Pディレクターが「アジア映画であったらコンペティション部門で上映したい」とコメントするほど、フレッシュな魅力に溢れたロードムービーという。そのほかイラン政府から映画製作を禁じられているジャファル・パナヒや、ダニス・タノヴィッチ、アモス・ギタイ、ツァイ・ミンリャンなど、多彩な作家の作品が並ぶ。
 
IMG_0102S.jpg東京フィルメックスでは例年、日本のクラシック作品の英語字幕付き35mmプリントを作成し、海外に紹介する活動を行っており、今年は生誕100年を迎えた中村登監督の作品3本を紹介する。中村監督は松竹の黄金時代を支えた巨匠であり、女性映画の名作を数多く残しているが、映画作家として取り上げられることはこれまで少なかった。その理由について市山Pディレクターは「"映画の教科書"と言われるほど演出が巧みなため、観ている者に監督の存在が引っ掛かることがない、という部分が大きいかもしれない」と指摘する。今年のヴェネチア国際映画祭クラシック部門では、1964年の『夜の片鱗』が上映され高い評価を受けた。ヒューマントラストシネマ有楽町での連動企画「中村登生誕百年記念特集上映」では、この3本を含む全10本の中村登作品が上映される。
 
IMG_0128S.jpgもう一つの特集上映では、アンスティチュ・フランセ日本との共催でジャン・グレミヨンの作品3本を上映する。市山Pディレクターはグレミヨン作品について「作品ごとにスタイルが全く異なるにも関わらず、それぞれが非常に高い完成度を達成している」と紹介。日本ではそれほど知られていないため、市山Pディレクターは上映の機会を長年にわたり望んできたという。今年6月に開催されたエディンバラ国際映画祭でも特集上映が組まれるなど、海外でも再発見の機運が高まっている。
IMG_0091S.jpgゲストとして登壇したアンスティチュ・フランセ東京ディレクターのジャン=ジャック・ガルニエさんは「グレミヨンは、例えばエイゼンシュテインにも比肩しうる1930年代でおそらく最も偉大な映画作家のひとりですが、これまで充分な評価をされてきたとはいえません。映画という芸術は当時まだ若かったが、グレミヨンはすでに素晴らしい作品を作り上げる方法を知っていました。今回の特集上映を東京フィルメックスと共催できることを光栄に思います」と喜びを語った。今回の上映は、アンスティチュ・フランセのパリ本部に所蔵されたフィルムによって可能となった。2014年1月にアンスティチュ・フランセ東京で開催される第17回カイエ・デュ・シネマ週間でも、グレミヨン監督作品の特集上映が予定されている。
 
IMG_0011S.jpg東京・有楽町朝日ホールをメインに、TOHOシネマズ 日劇にて11月23日(土)から12月1日(日)の日程で開催される。ヒューマントラストシネマ有楽町での連動企画「中村登生誕百年記念特集上映」は、11月23日から29日まではモーニングショー、11月30日から12月6日までレイトショーでの上映となる。
今回はすべての上映作品を鑑賞できるスケジュールが組まれているため、全作品制覇も可能だ。前売券は11月3日 (日)より、チケットぴあにて発売予定。なお、今回初の試みとして「限定早割」の前売券を発売する。販売期間は11月3日から11月10日までの一週間、平日昼間の上映が対象となる。
 
(取材・文:花房佳代/撮影:白畑留美)
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