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学生審査員による座談会


TOKYO FILMeX (2013年11月11日 19:16)

今年で3回目を迎え、定着してきた感のある学生審査員賞。コンペティション部門出品作の中から、東京学生映画祭が選出した3名の学生審査員による審査を経て、1作品に賞が贈られる。本年の学生審査員は、第25回東京学生映画祭で実写部門グランプリ『ぽんぽん』を監督した中村祐太郎さん(多摩美術大学3年)、同部門準グランプリ『circle』監督の川和田恵真さん(早稲田大学4年)、同本選出場作『薄いしきり』監督の須山拓真さん(青山学院大学4年)の3名。これに同映画祭企画委員会の千葉花桜里さん(日本大学2年)を加えた4名に、普段の映画鑑賞のことやフィルメックスへの期待などについて、東京フィルメックス事務局で対談してもらいました。
 
 

――みなさん1990~91年の生まれということですけど、映画に親しむようになったきっかけはどんなことだったんでしょうか?
 
川和田「私はちょうど『ハリー・ポッター』の1作目が小学3~4年生ぐらいで、主人公たちと同じ世代だったんです。きっかけとしては、そういう大作があったのが大きかったですね。大学に入って映画にのめり込むようになってから、60~90年代ぐらいの邦画が好きになりました。そのうち、見るだけで物足りなくなったときに東京学生映画祭を見に行って、誰でも作れることに気付いて。それで、放送研究会というサークルの仲間5人ぐらいで頑張って作ったのが、『circle』という映画です」
須山「『ハリー・ポッター』は最後まで見届けました?」
川和田「見届けました。私は、大学で理論的なことを中心に映画を勉強しているんですが、同級生の中には"『ハリー・ポッター』なんて"って言う人もいます。でも、それは違うなと思って。といいつつ、私も今では今村昌平監督とか大好きですけど」
中村「僕はテレビっ子だったんですよ。本当に最近ですね、映画を見始めたのは。多摩美大に入ったのも、今後は絶対に映像が重要になるから、youtubeとかUSTREAMを使って"何かできないかな"と思って。だけど、その"何か"が見つからないまま、学生生活を送っていくうちに、それが映画かもしれないと気づいたんです。そこからですね。映画を作り始めたのは」
須山「僕は元々、幼稚園の時に公開された『スター・ウォーズ』旧3部作特別篇に凄くハマっちゃって。ビデオを借りて、毎日擦り切れるまで見ていました。それが映画好きになった最初のきっかけですね」
中村「須山さんの作品を見たら、画(え)がカッチリしていて、本当に好きな映画をテープが擦り切れるまで見ている人だと思いましたよ」
須山「繰り返し見ていましたね。最近になって色々見るようになりました。昔は海外の映画ばっかり見ていましたけど、趣味が変わって、最近は邦画が好きになりました。映画って、全然違う世界に行けたりするじゃないですか」
 
中村「この映画は絶対、という1本を選ぶとしたら何かあります?」
千葉「ここ1年、月イチで見ているのが、『ウォルター少年と、夏の休日』っていう映画です。どこでも言っていて、ぜひみんなに見てほしいんですけど」
須山「僕は黒木和雄監督の『スリ』っていう映画がここ最近だと大好きです。あれで、原田芳雄さんに痺れちゃって。『薄いしきり』はもう、原田芳雄さんにハマりすぎて作った映画です。『スリ』と同じ隅田川で撮影して、『寝盗られ宗介』で歌われる『愛の讃歌』を入れて。やりたいことやったって感じですね」
中村「僕は『コミック雑誌なんかいらない!』を名画座の内田裕也特集で見たんですけど、最後に画面がブラックアウトしても音楽がずっと流れているんですよ。それが素晴らしくて、もうジーンときて、全部持っていかれちゃって」
 
――普段見る映画については、どんな方法で情報を集めていますか?
 
中村「twitterやfacebookなんかのSNSじゃないですか?」
須山「あと、youtubeで予告編とか見るの好きです」
川和田「名画座の早稲田松竹はよく行きますね。すごくいい作品を2本立てで選んでくれているので、知らない映画でもセレクションを信頼して見るようにしています」
 
――CS放送の映画専門チャンネルなんかは?
 
川和田「すごく見ます」
須山「それが一番多いぐらいです。毎月、番組表をチェックして、ずっと録画してますね。録画しすぎでハードディスクの残量が3時間ぐらいになって、全然見る時間がない、みたいな状況です」
 
――映画祭に関するお話を伺いたいんですが、フィルメックスで映画を見たことはありますか?
 
川和田・須山「ないです」
中村「知っていただけですね。学校にチラシがあったので」
 
――学生審査員に決まった時の感想はいかがでした?
 
川和田「去年、フィルメックスで学生審査員があったことを知っていたので、出来たら凄く嬉しいなと思っていたので"ヨシッ!"って」
中村「やったー!ですよね」
須山「"審査員なんていいのかな"っていう気持ちは、凄くありましたね。恐れ多いなって」
川和田「選ぶ立場になるってことがね」
須山「そうですね。2人(中村、川和田)は東学祭でグランプリとか準グランプリを受賞されているんですけど、僕は全然ないんで。自分より映画に詳しい人間はいっぱいいるし」
 
――期待している作品は何かありますか?
 
中村『祭の馬』って日本の映画ですよね。馬がバーンと出ていて、スチールが凄くカッコイイ。これ、ドキュメンタリーですよね。これは本当に見なくちゃ」
川和田「ロッテルダム映画祭で上映された『カラオケ・ガール』っていうのも、ドキュメンタリー的な要素も含むみたい」
須山『トーキョービッチ,アイラブユー』の吉田光希監督も有名な方ですよね。あと、これ全編ワンカットって書いてありますね、『アナ・アラビア』
川和田「全部、本当に面白そうですよね。」
中村「このチラシ、最初の一文を見るだけでヒリヒリしますよね。"テルアビブ近郊の街を舞台に"とか"1992年、ソ連解体によって"とか"イスラエルで出稼ぎ労働者として"とか、ヒリヒリする要素が満載」
川和田「普段、見ることのできない生活を見られるっていうのが、一番楽しみかもしれない。他の東京国際映画祭やぴあフィルムフェスティバルなどでは、まとめて何本も見たことはないので、本当に今回どんな状態になるんだろうっていうのは楽しみです」
須山「今年見に行ったショートショート フィルムフェスティバル(SSFF)は、上映時間が短いので1日中いられましたけれど、それとはまた違いますものね。SSFFも国が様々なので、凄く楽しかったです」
 
――最後に、学生審査員に対する意気込みをお願いします。
 
川和田「普通に生きていて見られない世界、自分ではできないようなことをしている映画に出会いたいです。そういう作品を、まだ学生として未成熟な目線で、背伸びせずに、手探りでまさぐるような感じで見て行きたいと思います」
須山「色々な国の映画を沢山スクリーンで見られる機会なので、旅行じゃないですけれど、その世界に入り込んで異次元体験できるなと。1週間旅行するような気分で楽しみです。同世代には、身近なことや自分が共感できるような作品を見たがる人が多いんですけど、映画ってその世界に行った気になれるものだし、影響も大きいと思うので、身近とか共感だけにとらわれないで、いろいろ見てほしいですね」
千葉「東京学生映画祭の本選で、ゲストで審査してくださった監督さんに批評、講評されるところを見てきて、なんで学生だけがこんなに(厳しいことを)言われなきゃならないんだろうって言う気持ちがあったので、ちょっと大人に仕返し(笑)。学生審査員の皆さんにはぜひ大人を"ギャフン"と言わせて欲しいですね。私としては、いろんな方に<学生映画>というものを知ってもらいたいという思いが一番です」
中村「僕は10本全部に期待しています。どれだけ僕が持って帰れるかですね。もう、僕のことしか考えてないです。自分がどれだけ、いろんなところを見て、吸収できて、どれだけ刺激が貰えるかを楽しみにしています」
 
(取材・文:井上健一)






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