『グレート・シネマ・パーティー』 The Great Cinema Party
韓国、フィリピン / 2012 / 70分
監督:ラヤ・マーティン (Raya MARTIN)
【作品解説】
映画は太平洋戦争時の日本軍と米軍の激しい戦闘をとらえた資料映像から始まる。やがて、マニラ湾に浮かぶ現代のコレヒドール島を様々な国からやってきた映画人たちが訪れ、戦闘が行われた要塞の跡地を見学する様子が映し出される。彼らは更にサイレント映画やテレビドラマの撮影に使われたという古い邸宅を訪れる。やがて、パーティが始まる...。ホーム・ムービー風の映像で構成された"Now Showing"(08)など実験的な手法で知られるラヤ・マーティンの本領が遺憾なく発揮された作品。パーティー参加者の中にはラヴ・ディアス、ブリランテ・メンドーサ、ジョン・トレスらフィリピンを代表する監督たちの他、「シネマスコープ」誌の批評家マーク・ペランソンらが見られる。
ラヤ・マーティン (Raya MARTIN)
1984年、マニラに生まれる。初の長編作品"A Short Film About the Indio Nacional"(05)がロッテルダム映画祭に選ばれ、話題となる。"Now Showing"(08)、"Independencia"(09)、更にアドルフォ・アリックス・Jrと共同監督した"Manila"(09)はカンヌ映画祭で上映された。ホーム・ムービー風の実験的な作品とともに、フィリピンの歴史に目を向けた作品を多く監督している点も注目される。その他の代表作品に"Autohystoria"(07)、"Next Attraction"(08)、"Buenas Noces, Espana"(11)等がある。